プリンス・ナジーム・ハメドの質素な出自と殿堂入りしたボクシングキャリアが、ついに映画としてスクリーンに登場する。
長年構想されてきた伝記映画『Giant』は、2026年の第1四半期に全米で劇場公開される予定であり、すでに予告編が公開されている。ハメド役にはアミール・エル=マスリー、そして鉄鋼労働者からトレーナーへと転身したブレンダン・イングル役にはピアース・ブロスナンがキャスティングされている。
シルベスター・スタローンが本作のエグゼクティブ・プロデューサーを務めている。
本作の脚本・監督を務めるローワン・アサールはDeadline誌に次のように語っている。
「『Giant』を映画化することは長年の夢であり目標だった。プリンス・ナジーム・ハメドと、伝説的トレーナー、ブレンダン・イングルとの激しい関係はまさに伝説そのものだ。ユーモアと感動、そして映画的な興奮に満ちたこの物語を、アイコン的俳優であるピアース・ブロスナンと、才能溢れる若手スターのアミール・エル=マスリーとともに命を吹き込めたことを嬉しく思っている。さらに、シルベスター・スタローンと彼のバルボア・プロダクションズの支援のもとでこの映画を製作できたことも喜ばしい。今後は、米国ではVerticalチーム、英国ではTrue Britと共に、この映画を観客に届けていくつもりだ。」
全盛期において、シェフィールド(イギリス・ヨークシャー)出身でイエメン系のハメド(36勝1敗、31KO)は、何度も世界フェザー級王座を獲得した人気スターだった。
サウスポーで攻撃的なスタイルを持つ51歳のハメドは、リング内外で強烈なカリスマ性を放っており、派手なファイトスタイルと、ロープ越えのバク転で締めくくられる華やかな入場シーンで知られていた。
1992年から2002年まで現役を続けたハメドは、2015年に国際ボクシング殿堂入りを果たしている。現在51歳の彼の息子
アーダム・ハメドもまた、長年のプロモーターであるフランク・ウォーレンと契約し、2023年にプロデビューしてから無敗の6勝(3KO)を挙げている。
なお、ブレンダン・イングルは2018年、77歳で脳出血により死去した。
その死後、ハメドはイングルに対し次のように追悼の言葉を捧げている。 「現役時代、私たちは一心同体のような存在だった。そして正直に言えば、ブレンダン・イングルがいなければ、自分はボクシングでここまでの成功を収めることはできなかったと思う。」
Manouk Akopyanは『ザ・リング・マガジン』の主任ライターである。
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