ローマン・「チョコラティート」・ゴンサレスは、その並外れたキャリアの中で、目指していたほとんどすべてのことを成し遂げてきた。唯一の心残りは、母国ニカラグアで主要タイトルマッチを実現することだった。
しかし、その状況はまもなく変わろうとしている。
「ザ・リング・マガジン」が確認したところによれば、伝説的な4階級制覇王者であるローマン・「チョコラティート」・ゴンサレスが、WBO世界スーパーフライ級王者プメレレ・カフへの挑戦に向けて交渉を大詰めまで進めているという。試合は、ニカラグアの首都マナグアにあるゴンサレスの地元で、4月下旬から5月上旬の開催を目指して調整が進められている。
正確な開催日は、放送局や会場の調整が整い次第、正式に決定される見通しだ。現在も協議が続いているため、大会関係者はコメントや試合の正式発表ができる状況にはないという。
この試合が実現すれば、ローマン・「チョコラティート」・ゴンサレスにとって地元開催としては2戦連続となるが、主要タイトルが懸かる一戦としては、ニカラグアではキャリア初となる。
ゴンサレス(52勝4敗42KO)は、19か月のブランクを経て昨年7月にリング復帰を果たし、スーパーフライ級のリミットをわずかに上回る契約体重で、コロンビアのロベール・バレラ(28勝6敗18KO)を10回TKOで下している。
当初からの狙いは、同じく4階級制覇を果たした田中恒成(20勝2敗11KO)との最終決戦を実現することだった。両者はともに帝拳プロモーションに所属しており、今年の春先にもその一戦が行われる予定で話が進んでいた。
しかし、その計画は頓挫した。現在Ring誌のスーパーフライ級5位にランクされている田中恒成が、昨年10月14日、東京で行われた一戦で南アフリカのプメレレ・カフ(11勝0敗3分8KO)に2-1のスプリット判定で敗れる番狂わせが起きたためだ。
The Ringで同級4位にランクされているカフも、ゴンサレスとの対戦には前向きだった。彼の陣営はゴンサレス側との交渉を継続しており、試合実現は目前に迫っているようだ。
この試合は、26歳のサウスポーであるカフにとって初のタイトル防衛戦であり、2戦連続のアウェー戦となる。これまでカフは、タイトルを獲得するまで南アフリカ国外で試合をしたことがなかった。
ゴンサレスは、ミニマム級からスーパーフライ級までのすべての階級で主要タイトルを獲得しており、スーパーフライ級では二度にわたって王座に就いている。また、2014年から2016年9月にカルロス・クアドラスに判定勝ちするまでの間は、フライ級のRing誌王者として君臨し、その勝利でニカラグア初の4階級制覇王者となった。
この勝利を挙げた当時、ゴンサレスはThe Ringによって「世界最強のパウンド・フォー・パウンド・ファイター」として認められていた。この称号は、フロイド・メイウェザーが2015年9月に“最初の”引退を表明して以降、2017年2月にスリサケット・ソー・ルンヴィサイ(現在の戦績:58勝6敗1分47KO)との物議を醸した判定負けまで保持していた。
ゴンサレスは、2017年9月に行われたスリサケット・ソー・ルンヴィサイとの再戦で、さらに衝撃的な敗北を喫した。第4ラウンドにノックアウトされ、完敗を喫したのだった。
その後の戦績は6勝2敗。2020年2月には無敗だったカリド・ヤファイを9回KOで下し、WBA世界スーパーフライ級王座を獲得している。この期間中の2敗はいずれもファン・フランシスコ・エストラーダとの対戦で、2021年3月にはスプリット判定で、2022年12月にはマジョリティ判定で、それぞれRing誌王座の防衛に成功されたものだった。
ゴンサレスは、2012年11月にファン・フランシスコ・エストラーダと対戦し、WBA世界ライトフライ級王座の最終防衛戦で判定3-0の勝利を収めている。
2023年には両者による第4戦の可能性が取り沙汰されたが、具体的な合意に至ることはなかった。
ゴンサレスとその陣営は方向転換し、2015年以来となる地元ニカラグアでの凱旋試合に焦点を当てることにした。
そして今、2戦連続となる地元メインイベントが目前に迫っている。今回は、彼の名を歴史に永遠に刻むチャンスが懸かっている。
Jake Donovanは、「ザ・リング・マガジン」の米国チームの一員。X(旧Twitter)およびInstagramで最新情報がフォローできる。