ジェシー“バム”ロドリゲスは、スーパー・ファイトについて一通りの経験を持っている。しかし、彼が将来的に挑戦したいと考えている対戦のひとつは、実現しないかもしれない。
25歳という若さで、殿堂入り候補とされる3人の名選手に勝利しているボクサーはほとんどいないが、ロドリゲスはその希少な存在だ。
2022年、ロドリゲスはカルロス・クアドラスを下してWBCスーパーフライ級の空位タイトルを獲得。その数か月後には、同王座の防衛戦でシーサケット・ソー・ルンヴィサイを8ラウンドでストップした。
それから2年後、ロドリゲスは再び実力を証明した。今度はフアン・フランシスコ・エストラーダを圧倒してみせた。
概して、ロドリゲス(21勝0敗、14KO)は世界最高のファイターの一人と見なされているが、それは
井上尚弥も同様だ。井上はロドリゲスに近い階級に位置しており、ここ数年、両者の名前は常に並べて語られてきた。ロドリゲスとしては、いずれ拳を交えたい気持ちはあるものの、年齢差を考えると、その夢の対戦は現実にならずに終わる可能性があることを徐々に受け入れつつある。
「ある意味、そうだと思う」とロドリゲスは『The Ring』誌のインタビューで語った。「彼は少し年上で、俺はまだ若い。でもこの試合はいつでも起こりうるから、どうなるか見てみよう」
現在、両者は2階級の差があり、井上は来年にもフェザー級へ階級を上げるのではないかという話も出ている。一方のロドリゲスは、スーパーフライ級で非常に快適に戦えていると感じているという。
今のところロドリゲスは、自身の道を進み続けるつもりだ。次は7月19日、テキサス州フリスコの「フォード・センター・アット・ザ・スター」で開催されるマッチルームの興行で、プメレレ・カフとの対戦に臨み、スーパーフライ級王座統一を目指す。
ロドリゲスにとっては、この試合も当然の勝利になるという見方をしている。しかし、心の奥底では井上尚弥(30勝0敗、27KO)の存在が常に頭をよぎっている。両者の対戦がかつてほど現実的ではなくなっているとはいえ、25歳のロドリゲスはファンに対して「この対戦の希望を捨てないでほしい」と語っている。
「みんなが見たいと思ってる試合だからね」とロドリゲスは続けた。「だから、いつか実現できたらいいなと思ってるよ」