昨年夏、ペドロ・タドゥランは重岡銀次朗を破り、IBFストロー級タイトルを奪取した。
それから10ヵ月を経て、5月24日に大阪のインテックス大阪で行われるIBF王者アンジェロ・レオ対亀田和毅の指名防衛戦のセミファイナルとして、この二人が再びリングに上がる。
初対決では、非常に高い評価を受けていた重岡(11勝1敗、9KO)がタドゥラン(17勝4敗1分、13KO)に勝利すると広く予想されていたが、フィリピン人のタドゥランはその予想を覆し、9ラウンドTKOで勝利を収めた。この試合でチャンピオンの重岡は右目周囲に激しいダメージを負い、後に眼窩骨折だったことが判明している。
両者とも昨年7月の対戦以来試合をしていない。銀次朗としては、兄の重岡優大が先日、過去に敗北したメルビン・ジェルサレムとの再戦でも敗れたような同じ運命を避けたいところだろう。
「前回はひどい負け方をしてしまったので、今回は驚くほど変わった姿を見せて、きっちりと彼を倒し、できればKOで勝利を飾りたい」と重岡はザ・リングに語った。
「その瞬間のために厳しいトレーニングを積んでいる。残り約1ヵ月半、精一杯頑張ります!」
ザ・リングのストロー級ランキングで2位に評価されるタドゥランは18歳でプロデビューを果たし、最初の13戦のうち12勝を挙げフィリピン国内タイトルを獲得した。2018年には経験豊富なワンヘン・ミナヨーティンの持つWBCタイトルに挑戦するも判定で敗れた【12回判定負け】。その後勝利を重ね、これまで無敗だった同胞のサムエル・サルバをダウンからの棄権で下し【4回終了RTD】、空位のIBFタイトルを獲得した。
28歳の強打者である彼は、ダニエル・バジャダレスと引き分け【4回負傷判定ドロー】、レネ・マーク・クアルトには二度の対戦でいずれも敗れた【12回判定負け/7回負傷判定負け】。しかしその後、同胞ジェイク・アンパロ【12回判定勝ち】を含む2試合を制し、評価の高かった重岡を9ラウンドTKOで破り、再びIBFタイトルを手に入れた。
ザ・リングで同級4位の重岡は、2018年9月にプロ転向する前にアマチュアで注目を集めていた。プロ5戦目で世界タイトル挑戦経験を持つレイ・ロレトをKOで下し【5回KO勝ち】、パンデミックによる18ヵ月間のブランクさえなければ、この小柄な25歳のサウスポーは既に世界タイトルを獲得していただろう。
ダニエル・バジャダレス戦では、偶発的なバッティングによる無効試合になるまで試合を支配していた。その後、レネ・マーク・クアルトを9ラウンドTKOで下し、バジャダレスとの再戦を5ラウンドTKOで制してIBFタイトルを獲得している。その後、急遽代役として出場したジェイク・アンパロを2ラウンドKOで防衛を果たしたものの、タドゥランとの防衛戦で予想外の敗北を喫した【9ラウンドTKO負け】。
本記事に関するお問い合わせは、Ansonのメール(elraincoat@live.co.uk)またはTwitter(@AnsonWainwr1ght)までお願いいたします。