オスカー・ドゥアルテと
ケネス・シムズは、ともに土曜夜の一戦にキャリア最大の勝利を懸けてリングに上がった。
最終的に勝利を手にしたのはドゥアルテだった。敵地に乗り込み、イリノイ大学シカゴ校のクレジット・ユニオン・ワン・アリーナで
ケネス・シムズ・ジュニアにマジョリティ・デシジョンで勝利。12回戦で行われたWBAスーパーライト級挑戦者決定戦で、キャリア最高の勝利を挙げたドゥアルテは、次なるターゲットとして140ポンド級の王者たちを見据えている。
「誰が相手でも構わない。俺はタイトルを獲ったし、もう準備はできてる」とドゥアルテは語った。
ドゥアルテ(30勝2敗1分、23KO)は、2023年12月のライアン・ガルシア戦での敗北以降、これで4連勝。WBAランキング5位としてこの試合に臨み、シムズ(22勝3敗1分、8KO)はそのひとつ上の4位だった。チワワ州出身のドゥアルテは、現時点でWBAのみ世界ランキングのトップ15に入っている。
スーパーライト級の実力者同士によるこの一戦は、終始拮抗した展開となった。シムズのボクシング技術とフットワーク、そしてドゥアルテの粘り強いプレッシャーとパワーパンチがぶつかり合い、試合の流れは何度も入れ替わった。CompuBoxの集計によると、両者のヒット数はともに229発で全くの互角だったが、パワーパンチではドゥアルテが大きく上回り、シムズの110発に対して172発を記録。一方で、シカゴ出身のシムズはジャブで優位に立ち、ドゥアルテの57発に対し、119発をヒットさせた。
アル・ガヤルドは114-114で引き分けと採点したが、マイク・フィッツジェラルドは115-113、ネイサン・パーマーは116-112でドゥアルテを支持し、判定はマジョリティ・デシジョンでドゥアルテの勝利となった。
「俺がこの試合に勝ったと思ってる」とドゥアルテは語った。「ケネス・シムズは真のウォリアーだけど、俺はロバート・ガルシアと共に本当に厳しいトレーニングを積んできた。素晴らしいチームに支えられてる。」
11ラウンドを終えた時点で試合は完全な接戦となり、最終12ラウンドを前に勝敗の行方は五分五分の状況だった。その中でドゥアルテは、勝負の最終ラウンドでベストとも言えるパフォーマンスを披露。トータルでシムズに27対18、パワーパンチでは20対9と上回る打ち合いを見せ、勝利を手繰り寄せた。
「彼にプレッシャーをかけ続けなきゃいけないのは分かってた」とドゥアルテは(通訳:ベト・デュラン)語った。「ボディを叩いて足を奪わなきゃいけなかったし、今夜は彼の闘志そのものも削ぐ必要があったんだ。」
この勝利によって、ドゥアルテはランキングをさらに押し上げ、WBA新王者
ゲイリー・アントワン・ラッセル(18勝1敗、17KO)への世界タイトル挑戦に一歩近づくことになる。なお、同階級には他にも
リチャードソン・ヒッチンズ(IBF)、
スブリエル・マティアス(WBC)、そして
テオフィモ・ロペス(WBO/Ring)が王者として君臨している。
ドゥアルテが世界タイトル挑戦のチャンスを手にした場合、どの王者と対戦するにせよ、そのサイズとプレッシャースタイルは、140ポンド級の4人の王者すべてにとって厄介な存在となるだろう。