イングランド・ロンドン発――プロモーターのフランク・ウォーレンは、
オレクサンドル・ウシクが義務挑戦者
ファビオ・ワードリーを相手に行う4団体統一王座防衛戦を、3月開催で狙っている。
殿堂入りプロモーターのフランク・ウォーレンは、この試合がロンドンのウェンブリー・スタジアム、もしくはリヤドで行われると明かした。
ワードリーは土曜夜、O2アリーナで行われた激闘の11ラウンドにジョセフ・パーカーをストップし、4団体統一王者であり『ザ・リング』誌のパウンド・フォー・パウンド2位のウシクへの挑戦権を手にした。
現在30歳のイプスウィッチ出身ワードリーは、パートナーと幼い娘と共にしばしの休息を取った後、春に予定されるウシクとのキャリアを決定づける大一番に向けて再びキャンプに戻る予定だ。
「ウシク対ワードリーの試合は正式に指令が出されている。だからこれから交渉期間に入ることになる」とウォーレンは語る。「もし合意に至らなければ入札にかけられることになるが、私は合意できると信じている。
試合はもちろん来年になるだろう。おそらく3月頃になると思う。」
ウシクは2024年にタイソン・フューリーを2度連続で下し、その両試合はいずれもリヤドのキングダム・アリーナで行われた。彼は7月、ウェンブリー・スタジアムでダニエル・デュボアを破り、IBF王座を奪還して3度目の4団体統一王者となった。
ワードリーもサウジの首都リヤドには良い思い出があり、そこでデビッド・アデレイとフレイザー・クラークをいずれもストップしている。また、ロンドンも彼にとって幸運の地だが、ウェンブリー・スタジアムではまだ試合をしていない。ウォーレンは今回、そのチャンスが巡ってくるかもしれないと語る。
「この試合をイギリスでやりたいのはやまやまだが、開催地の候補は2つしかない。リヤドかロンドン、どちらかだ」とウォーレンは話す。「ウェンブリー・スタジアムでやるなら満員になるだろう。」
「ウシクがどういう選手か、ファビオがどんな選手か、みんな分かっている。間違いなくスリリングな試合になる。ファビオは今、世界で最もエキサイティングなファイターの一人だ。」
「人気という点でも、ファビオはボクシング界屈指のスターだ。イプスウィッチでの前戦では大雨の中、サッカースタジアムに2万7,000人を集めた。今夜の試合でさらにその人気が証明されたし、これからもっと大きくなる。」
ワードリー(20勝0敗1分、19KO)は、アマチュア経験ゼロのホワイトカラー・ボクサーから無敗のままヘビー級4団体統一王者への挑戦権を手にした“異例のシンデレラストーリー”の持ち主であり、同階級の中で最も高いKO率を誇る。
その最新の犠牲者となったのがジョセフ・パーカーだが、果たして彼は史上屈指の名王者ウシクにも通用するのか?
「もし間違っていたら訂正してくれ」とウォーレンは笑う。「ブックメーカーの予想では、彼はパーカーにも勝てないと言われていた。誰にも勝てないはずだった。でも実際には勝ち続けている。これが現実だ。」
「みんな“レベルの違い”という言葉を使うが、ファビオ・ワードリーには“レベル差を無効化する力”がある。彼の一発をもらったら終わりだ。」
「もちろんウシクが大本命だ。それは理解している。でもファビオが一発当てたら――ウシクは常人離れしたアゴの強さがない限り、立っていられないだろう。」