イングランド・リバプール発――17カ月で5つの世界タイトル戦を戦ったWBAフェザー級王者
ニック・ボールは、ここ数カ月を休養と2026年に向けた準備に充てている。
まだ何も確定してはいないが、28歳のリバプール出身ボクサーは来年の第1四半期に復帰する可能性が高いと見られている。
先月、WBAはRingフェザー級7位の
ブランドン・フィゲロアをニック・ボールの指名挑戦者に指名したと発表した。
2階級制覇王者フィゲロアは、WBAランキングのトップに立つだけでなく、WBCとWBOでも1位にランクされている。
今年2月、フィゲロア(26勝2敗1分、19KO)はスティーブン・フルトンとの混乱した再戦で、WBC126ポンド王座を失った。7月には、ジョエト・ゴンザレスに物議を醸す内容ながらも12ラウンドのユナニマスデシジョンで勝利し、巻き返しを図った。
ニック・ボールのトレーナーであるポール・スティーブンソンは、アクション満載の28歳テキサス出身ファイターであるフィゲロアを評価しつつ、ボール(23勝0敗1分、13KO)が王座を守ることに強い自信を持っている。
「良い試合になる。スタイル的にも好カードだが、ニックはいま絶好調にいる。まさにピークだ」とスティーブンソンは
「ザ・リング・マガジン」に語った。「良い相手であるのは確かだが、ニックから王座を奪うには特別な何かを持ってこなければならない。」
Ringで3位にランクされるボールは、8月に無敗のコンテンダーだったサム・グッドマンを相手にWBA王座を防衛したのが最後の試合となっている。
ボールは
執念深いオーストラリア人相手に常に一歩先を行っていたものの、
レイモンド・フォード戦でタイトルを奪ったときの迫力や、その後のロニー・リオス、テレンス・ジョン・ドヘニー戦での爆発力にはやや及ばなかった。
フィットネス狂として知られるボールは、成功へ導いた習慣を忘れたり、功績にあぐらをかいたりするタイプではないが、最高レベルで戦い続けることは確実に身体へ負担を残す。ボールは現在のボクシング界でもっともアクティブな王者の一人であり、この短い休養が大きなプラスになったようだ。
スティーブンソンは、リフレッシュしたボールがエンジン全開で走り出し、2026年を衝撃的なスタートで迎えることを期待している。
「ニックはいま本当に飛ぶような勢いで、絶好調だ。タイトルを3度防衛し、王者であることを心から楽しんでいる」と彼は語った。
「彼はいままで以上にハードにトレーニングしている。アクセルを緩めるようなタイプじゃない。タイトル防衛を重ねるたびに、より努力するようになり、実際にどんどん良くなっている。強豪たちと戦いながら、その中で学んでいるんだ。」
「俺たちはニックにキャリア最高のパフォーマンスを期待しているし、その先に何が待っているのかは分からないが、もっと大きな舞台へ進むつもりだ。」