無敗のスコットランド人サウスポー、
ナサニエル・コリンズの最も有名な写真は、17のプロ勝利の後にリング上で拳を突き上げる姿ではない。
それは、これまでのキャリアで獲得してきた英国、コモンウェルス、ケルトの各フェザー級王座を掲げる29歳の彼の姿でもない。
代わりに知られているのは、鼻に何本もの管を通し、両腕に点滴を受け、腹部に縦に大きく走る包帯を巻いた傷跡を抱え、
病院のベッドに横たわる写真である。
昨年5月初め、コリンズはベスナル・グリーンのヨーク・ホールでフランチェスコ・グランデッリと12ラウンドに及ぶ厳しい試合を戦い抜いた。スコットランドに戻ったが、休む間もなかった。
彼が経営する「ナイトメア・フィットネス」ジムはまさに悪夢のようで、勝利を手にしたのと同じ頃、ジムでは水漏れが発生していた。
「試合の後、帰路についてジムに行ったんだ。そしたら水浸しで、鼻も折れていて、完全にストレスまみれだった」とコリンズは語る。
「体はボロボロで、グランデッリとの死闘の後に水漏れの対処をしなきゃならなくて走り回っていた。そのいくつもの要素が重なって体に大きなストレスを与えたんだと思う」
その致命的な組み合わせは、耐え難い腹痛と全身の痙攣となって現れ、彼は病院に搬送された。専門医が診断したのは、週末のどこかで発生した致命的な可能性を秘めた腸捻転であった。
5月21日(月)、彼は緊急手術を受け、外科医たちは8時間以上かけて問題を修復し、彼の命を救った。そして2日後、沈黙の理由を説明するキャプションとともに、例の写真を投稿した。
「正直、あの時に自分を哀れむのはすごく簡単だったと思う」とコリンズは振り返る。
「“この怪我のせいでできなかった”って一生言い訳する人生を送るのも簡単だった。でも、終わってしまえばもう後戻りはできない。こぼれたミルクを嘆いても仕方ない。前に進むだけだ。
人から話題にされると確かに大変な出来事だったと自覚するけど、自分にとっては人生の中のただの一年に過ぎなかった」
コリンズ自身はその負傷の重大さをあまり強調していない。医師も、48時間前の試合と必ずしも直接結び付いていたとは考えていない。しかし彼は、手術以降の展開がほとんど信じがたいほど劇的であったことは認めている。
ある時点では、キャリアどころか命そのものが露わに危険にさらされていた。だが今、17か月を経て、コリンズはDAZNの生中継でヨーロッパ・フェザー級王座を懸け
クリストバル・ロレンテに挑み、
グラスゴーのブレーヘッド・アリーナで初めてメインを務める。
手術後、彼は9か月間リングから遠ざかり、復帰戦となった8回戦では戦績8勝26敗2分のダーウィン・マルティネスに対し、堅実ながら派手さのない判定勝を収めた。さらに約3か月後、コリンズはキャリア最高の勝利を挙げ、1敗のみの同胞リー・マグレガーを4ラウンド以内になぎ倒した。その勝利がもたらされたのは、命を救った手術からちょうど1年と3日後であった。
「病院のベッドに横たわっていた自分に、これほど早く達成できるとは信じられなかっただろう」と彼は語る。
「まさかこんなことが起こるなんて思いもしなかった。ちょうどヨーロピアン・シルバーのタイトル戦に勝ったばかりだったのに、相手がベルトを持ってこなかったから勝ってもベルトを受け取れなかったんだ。
病院ではトイレに歩くことすらできなかった。管やワイヤーだらけで身動きできなかった。そんな時にコーチが病院に来て、後から送られてきたベルトを持ってきてくれた。
でも、その時コーチが来て、ベルトを持ってきてくれたんだ。ベルトは送られてきていて、コーチが病院に持ってきてくれた。自分にとってはまさに必要な瞬間だった。今ではそのベルトにそれほど大きな意味はないけど、あの時は自分を立ち上がらせて歩かせてくれるものだった。自己憐憫をやめて前に進むための小さな後押しだったんだ。
そして今、彼がそのシルバーをゴールドに変えるチャンスがクリストバル(20勝0敗2分、8KO)との戦いで訪れるのは必然である。
「間違いなくそうだ」とコリンズは言う。「これは自分にとって未完の仕事だ。そして世界タイトル挑戦者決定戦というのも重要だ。自分が目指す場所はそこだから、今はまさに“キラーモード”だ」
コリンズは現在『The Ring』誌のフェザー級ランキングで10位につけている。しかし階級の頂点では、誰がナンバーワンかを巡って混戦状態にある。主要な各認定団体ごとに異なる王者が存在し、さらに暫定王者が2人、“休養王者”が1人いる状況である。
コリンズはWBCで1位に位置しているが、
レイ・バルガスは休養王者、
ブルース・キャリントンは暫定王者であり、正規王者の
スティーブン・フルトンは今月後半に
オシャキー・フォスターと戦うために130ポンド級へと向かっている。
「正直言って、WBCの頂点の状況は理想的ではない」とコリンズは語る。「でもそこを心配しても仕方ない。自分が最も欲しいベルトはWBCだから、勝ち続けてチャンスが来た時に備えるしかない。
その戦いがロレンテ戦だ。そしてこの機会を逃すつもりはない」