ケイティ・テイラー対アマンダ・セラノの三部作をメインイベントに据えた、マディソン・スクエア・ガーデン初の女子オンリー興行を開催してから2週間が経過した。モースト・バリュアブル・プロモーションズ(MVP)は本日、複数の階級にわたる女子選手陣のさらなる拡充として、現役世界王者2名を含む5人のボクサーと新たに契約を結んだことを発表した。
イギリスの元バンタム級世界王者シャノン・コートニー(9勝3敗、3KO)と、メキシコの元統一ジュニアフライ級王者イェシカ・ネリー・プラタ(30勝2敗、3KO)は、それぞれ118ポンドと108ポンドの階級でMVPの選手層を強化する注目の名前だ。とはいえ、現WBA王者のジャスミン・アルティガ(13勝0敗1分、6KO)と、オーストラリアのIBF・WBOミドル級王者デズリー・ロビンソン(10勝3敗)もまた、証明すべきものを持つ実力者であり、同様にMVPによる巧みな補強と言える。
2024年は1試合のみの出場となったアルティガだが、2025年の2戦目として、
8月23日に予定されているヤンキエル・リベラ対アンヘリーノ・コルドバのアンダーカードで、スウェーデン生まれのオーストラリア人リン・サンドストロム(10勝3敗3分、2KO)を相手に初防衛戦に臨む予定だ。
アルティガは今年3月、メキシコのレジーナ・チャベスに10ラウンドのマジョリティ判定勝ちを収めている。今回の契約発表にあたり、自身のSNS上で、女性ファイターの活躍を信じて支援するチームとともに歩めることへの喜びを表している。
RINGと統一ジュニアフェザー級世界王者のエリー・スコトニーは、7月11日に行われたWBC王者ヤミレト・メルカドとのキャリア最高の判定勝利に向けた準備期間中、慣れない環境ながらもMVPの一員として
どれほど居心地の良さを感じていたかについて、「ザ・リング・マガジン」のジョン・エヴァンスに語った。今回の5人の中で最も注目を集めているのは、全米アマチュア王者に19度輝いたサライ・ブラウン=エルだろう。USAボクシングから「女子ボクシングの未来」と評される逸材であり、ジュニアフライ級とフライ級で戦っている。 まだ19歳という若さながら、アメリカ国内の同世代の中ではほぼ並ぶ者がいない存在であり、女子ボクシング界の歴史的な動きが続く中、その流れに大きな期待を寄せているはずだ。
ロビンソンは4月、クロエ・ケイオスとの一戦で明確な勝利を収め、12月に骨折した足を抱えながらケイ・スコットに10ラウンドの判定勝ちを収めて獲得していたIBF王座に加え、空位だったWBO王座も手にした。かつての4団体統一王者クラレッサ・シールズがより重い階級で新たな挑戦に踏み出して以降、停滞していた160ポンド級にようやく動きが戻ってきている。
声明の中で、MVPの共同創設者ジェイク・ポールとナキサ・ビダリアンは次のように述べた。
「今回契約した5人の選手は、それぞれが力強い物語を持ち、誇りあるボクシングの伝統を持つ4つの国を代表し、そして共通の使命――最高の舞台で戦い、勝利すること――を胸に抱いている。アメリカ史上もっとも輝かしい実績を持つアマチュア選手から、統一世界王者に至るまで、彼女たちはいずれも、MVPが育てようとしている世界レベルのスキル、貪欲な向上心、そして揺るぎない存在感を体現している。今後数カ月のうちに、それぞれがMVPの一員としてデビューする日を楽しみにしている。」