アフマダリエフ(14勝1敗、11KO)は、本来なら2年半前に
井上と拳を交える可能性があった。しかしマーロン・タパレスとの王座統一戦にスプリットデシジョンで敗れ、機会を逃した。元122ポンド王者はその後3連勝を重ね、ついに井上(30勝0敗、27KO)の指名挑戦権を勝ち取った。
「ようやく井上と戦うチャンスを得た」とアフマダリエフは
ザ・リングに語った。
「この立場に来るために懸命に努力してきたし、試合当日には自分のベストを見せる。キャリアで最も良い状態でこの試合に臨めると感じている。」
アフマダリエフは自信を見せている。ザ・リング誌パウンド・フォー・パウンド2位の井上尚弥を打ち砕けると考えるのは、井上が直近4試合で2度、序盤にダウンを喫しているからだ。2024年5月のルイス・ネリ戦、
そして4カ月前のラモン・カルデナス戦である。「自分のパンチで誰でも痛めつけられるし、自分のパワーを信じている。井上も例外ではない」 とアフマダリエフは語った。
「自分の仕事は彼を倒すこと。そのために持てる力をすべて注ぐ。どんな局面でも最高レベルで戦える総合力を持っている。自分がその舞台にふさわしい存在であり、最高であることを世界に証明する。井上は全てを兼ね備えたファイターだが、私もそうだ。リングがすべてを示す。リングは決して嘘をつかない。」
ウズベキスタン出身で2016年リオ五輪銅メダリストのアフマダリエフは、プロキャリアを通じて常にスーパーバンタム級で戦ってきた。一方、井上は108ポンド(ライトフライ級)で頭角を現し、122ポンド(スーパーバンタム級)で戦うようになってまだ2年、6試合に過ぎない。
「井上は下の階級では手が付けられない存在だったが、ネリ戦やカルデナス戦での苦戦は122ポンドの影響だと思う。より大きくタフな相手と戦うことになり、それが問題を引き起こしている。122ポンドでは試練が多いが、ここは自分の階級だ。」 とアフマダリエフは語った。
「どちらかがクリーンヒットをもらえばKOは起こる。打ち合い、真っ向勝負になれば、間違いなくKO決着になるだろう。」
オッズメーカーのドラフトキングスは、井上をマイナス800の圧倒的本命、アフマダリエフをプラス500の挑戦者と位置づけている。それでも井上は、サウスポーのアフマダリエフを「自分の殿堂入りキャリアで最も厳しい試練」と認めている。
アフマダリエフは世界舞台での経験豊富で、直近4勝すべてをKOで飾っている。一方、井上も現在11試合連続ストップ勝利中だ。
アフマダリエフは、タパレス戦のように不利な採点を避けるためにもKO勝ちが必要になるかもしれない。なお井上は、アフマダリエフを下して四団体統一王者となったフィリピンのタパレスを2023年12月にKOしている。
「彼らはこの試合を日本で行うことを望み、他の場所では考えていなかった」とアフマダリエフは語った。
「リングは世界中どこでも同じだ。試合中に政治的な駆け引きが絡まなければ問題ない。
井上がなぜ世界最高の一人とされるのかは実績が証明している。その功績は当然のものだし、敬意しかない。だが、これはボクシングであり、一発のパンチが試合の流れを一瞬で変える。だからこそこのスポーツは愛される。大げさな約束をするつもりはないが、試合当日に何をすべきかは分かっている。勝つために必要なことはすべてやり遂げられると信じている。」
この記事は『ザ・リング』主任ライターのマヌーク・アコピアンによるもの。XとInstagramで@ManoukAkopyanをフォロー可能。