ニューヨーク —
デビッド・モレル・ジュニアは、水曜日になっても対戦相手が試合週にもかかわらずまだマンハッタンに到着していないことを知っても、動じなかった。
イマム・ハタエフはトロントに滞在しており、一方のモレルは
「Ring IV」のプロモーションとして、クイーンズのルイ・アームストロング・スタジアムで土曜夜に開催されるDAZNのペイ・パー・ビュー興行に向けた公開練習でリングを動き回っていた。『ザ・リング』誌が得た情報によると、ハタエフのアメリカ入国ビザは承認されており、木曜日にタイムズスクエアのハードロック・ニューヨークで行われる最終記者会見までにはマンハッタンに到着する見通しだという。
キューバ出身でマイアミを拠点とするモレル(11勝1敗、KOs)は、ロシアのハタエフ(10勝0敗、9KO)との10回戦ライトヘビー級戦のプロモーションのため、数日前に現地入りしていた。ハタエフの渡航問題についても、モレルは一貫して試合に間に合うと確信していた。
「わからないよ」と、モレルはリングを降りた後、記者団に語った。「チームからは今のところ何も聞いていない。だから、俺は準備万端だ。ずっと彼のために準備してきた。この試合のために、彼のために準備してきた。彼がいつ来ようと関係ない。俺はもう準備できているよ。」
モレルは笑顔を見せながら、ハタエフの遅れての到着について、2021年のオリンピック銅メダリストが仕掛けた心理戦なのかもしれないと冗談交じりに語った。
「問題ないよ」とモレルは言った。「もしかしたら彼の作戦かもね。メンタル的な何かのために。今何が起きているのかは分からないけど、大丈夫さ。」
またモレルは、水曜日に報じられたハタエフのドーピング違反による2年間の出場停止についても、特に気にしていない様子だった。
国際検査機関(ITA)は、2024年4月の競技外検査で禁止薬物クロミフェンが検出されたとして、ハタエフに対して2年間の出場停止処分を科したことを確認している。ITAは国際ボクシング協会(IBA)に代わって検査を実施している。
オーストラリア・シドニー在住で同地でトレーニングしているハタエフは、その検査以降、パース(オーストラリア)、モントリオール、グロズヌイ(ロシア)、シドニーで1試合ずつ、計4試合のプロ戦をこなしている。この陽性反応は、「Ring IV」を管轄するニューヨーク州アスレチック・コミッションによるライセンス発給には影響しないと見られている。
30歳のハタエフと27歳のモレルは、この試合への出場合意後、任意のアンチ・ドーピング機関(VADA)による完全な検査を受けてきた。VADAの関与があることで、モレルは土曜夜に“クリーンな”対戦相手と向き合えると自信を持っている。
「戦いたいんだ」とモレルは語った。「すべてが承認されるように神に祈っている。彼と戦いたい。土曜の夜に戦いたい。」
米ドラフトキングスによれば、モレルはハタエフに対して6対1の有力と見られている。この試合は、豪華カードの一部として、米国ではDAZNのペイ・パー・ビューで59.99ドル(東部時間午後5時)、英国では24.99ポンド(英国時間午後10時)で配信される予定だ。
Keith Idec は『ザ・リング・マガジン』の上級記者兼コラムニスト。X(旧Twitter)では @idecboxing で連絡可能。