ロンドン(イングランド)発――フランク・ウォーレンは、
ミッチェル・スミスが土曜夜の華々しい復帰戦勝利を受け、再びクイーンズベリー・プロモーションズのチャンスを得ることを明らかにした。
スミス(19勝1敗、9KO)は、2015年に「ヤング・ボクサー・オブ・ザ・イヤー」に選出された当時、ウォーレン陣営で
最も将来を嘱望された才能の一人だった。
しかし、同年12月にジョージ・ジャップとの10ラウンド判定負けという衝撃的な敗戦を喫した後、歯車は狂い始めた。その後、スミスは3度の服役を経験し、現役時代の倍近い体重にまで増えてしまった。
そして土曜夜、スミスは激動の10年間に一区切りをつけた。O2アリーナで行われた
ファビオ・ワードリー対ジョセフ・パーカー戦(ワードリーの11ラウンドTKO勝ち)のアンダーカードで、無敗だったアーニー・ドーソンからダウンを奪い、3-0の判定勝ちを収めたのだ。
あの悪名高いジャップ戦以来、クイーンズベリー興行での10ラウンド戦は今回が初めてだった。スミスはこの勝利によって、再びチャンスを掴んだとウォーレンは
『ザ・リング・マガジン』に語った。
32歳となったライト級のスミスを再びプロモートするつもりがあるかと尋ねられると、ウォーレンは「もちろん、また彼を出すさ。ミッチェルのことは気に入っている。悪い奴じゃないよ。」と答えた。
「試合の後、彼が俺のところに来て、一緒に座って少し話をした。あれだけの体重を落としてリングに戻ってきたことを思うと、本当に嬉しかったよ。」
「彼は本当によくやった。正直に言うと、相手の若い選手(ドーソン)もかなり根性とハートを見せていた。だから彼にも言ったんだ、『落ち込むなよ』ってね。」
あの夜マンチェスターでジャップと対戦する前、スミスは13戦全勝の戦績を誇り、多くの関係者がロンドン出身の彼を将来の世界王者候補として高く評価していた。期待された高みに到達することはなかったが、ドーソン戦での勝利によりスミスはWBOランキングのトップ15入りを果たし、引退を考えていたわずか数日前にそのキャリアを劇的に蘇らせた。
ウォーレンは「ミッチェルは、ほとんどの選手ができないことをやってのけた。」と言い加えた。
才能に恵まれ、実力だけでここまで来た連中の多くは、途中でバカなことをしてキャリアを台無しにしてしまうものなんだ。」
「だがミッチェルは再びチャンスを得て、それをものにした。俺の長いボクシング人生の中でも、才能を無駄にした選手は何人も見てきたが、彼は自分の力でここまで戻ってきたんだ。」
次戦の候補として、
アーチー・シャープ(25勝2敗、9KO)との対戦が浮上しているほか、
今月スコットランドでリーガン・グラッキンを下して英国ライト級王座を獲得した無敗の王者ルイ・オドハーティ(11勝0敗、3KO)もターゲットの一人とみられている。