相手を次々と並べてくれれば、オスカー・コラッソは次々と倒していくだけ――。
The Ring 、WBA、WBOのミニマム級王者オスカー・コラッソは、土曜夜、またしても注目を集めるパフォーマンスを披露。世界戦6試合目で早くも5度目のストップ勝利を記録し、今回はメキシコ・カンクンでエドウィン・カノを相手に圧倒的勝利を収めた。
サウスポー同士の打ち合いは、コラッソ(12勝0敗、9KO)の支配的な展開の末、強烈なコンビネーションがカノの頭部をとらえ、最後は右ボディで決着。粉砕されたカノ(13勝3敗1分、4KO)は後退しながらコーナーに下がり、膝をついたままレフェリーのミゲル・カヌルのカウントを聞き終えた。試合は第5ラウンド1分12秒、KO決着となった。
冷静かつ緻密なリングIQを見せたプエルトリコの拳士コラッソは、格下のカノを相手にまたひとつ“マスタークラス”のような試合運びを見せ、自身の実力差を証明した。
コンパクトながら圧倒的な破壊力を誇るコラッソは、上下への打ち分けを高い精度で決め続け、距離の内外問わずカノを打ちのめした。第3~4ラウンドの執拗なボディ攻撃でカノの動きを明らかに鈍らせ、第5ラウンドにはカノが口を開けて呼吸する状態に。最終的にみぞおちへの一撃でマウスピースを吐き出し、勝負は決した。
試合全体では、コラッソがカノに125発の有効打(うち39発がボディ)をヒットさせ、カノの34発を大きく上回った。
勝利後、コラッソはリング上でこう語った。
>「パワーとフィジカルを見せられたと思う。4ラウンド目でボディを攻めて、顔にもいいパンチを当て始めたときに“仕留められる”と確信した。まあまあだったかな。これで12戦目だけど、まだ学ぶことは多い。短期間でいろんなことをやってきたけど、自分に採点するならCマイナス。まだまだ成長したい。」
コラッソは、6月にプエルトリコで凱旋試合をしたいと希望している。
>「これは“軽量級でもこんなことができるんだ”ってみんなに見せるためのステートメントだった。俺たちも盛り上げる。ビッグマネーも狙ってるし、俺たちはこの階級をしっかり背負っていくつもりだ。」
Manouk Akopyan は『ザ・リング・マガジン』のリードライターである。X(旧Twitter)およびInstagramでは @ManoukAkopyan で連絡を取ることができる。