サウル“カネロ”アルバレス対テレンス“バド”クロフォードの一戦は、今世紀最大級の試合のひとつとして宣伝されている。
視聴者数という観点でも、その評価に見合うものとなる可能性が高い。
Netflixでこの試合の解説を務めるマックス・ケラーマン(元HBOの名物コメンテーター)は、
アルバレス対クロフォード戦が近年のボクシング界で最大級のチャンピオンシップ戦のひとつになる可能性があるとし、1978年9月に行われたモハメド・アリ対レオン・スピンクスの再戦に匹敵すると語っている。
「Netflixによって、これは過去およそ50年間で最も多く視聴されるチャンピオンシップ戦になる」とケラーマンは語った。「モハメド・アリが1978年にスピンクスと再戦したとき、テレビ9000万台で放送された。9000万台だ。それ以降、そこに迫ったものがあっただろうか? これまでのビッグファイトはすべてペイ・パー・ビュー(PPV)で、200万件、300万件、多くても400万件の購入数だ。仮に1件につき5人が視聴したとしても、せいぜい2000万人。今回の試合はそれをはるかに超えるはずだ。」
Netflixの後押しにより、9月13日にラスベガスのアレジアント・スタジアムで行われるアルバレス対クロフォード戦は、記録破りの一戦となる可能性を秘めている。
Netflixによると、11月15日に行われたジェイク・ポール対マイク・タイソン戦のイベントは、全世界で1億800万人のライブ視聴者数、同時視聴者数6500万人を記録したという。
アルバレス(63勝2敗2分、39KO)と
クロフォード(41勝0敗、31KO)がPPVではなくストリーミングサービスで対戦することは、ボクシングのビジネスモデルにとって大きな転換点となる可能性がある。
フロイド・メイウェザー、マニー・パッキャオ、そしてアルバレスといった21世紀のボクシング界を代表するスターたちは、いずれも自身の最大の試合をPPVで行ってきた。
中でも、メイウェザー対パッキャオは2015年5月に460万件の購入数を記録し、PPV史上最多の視聴を誇る。メイウェザー対アルバレスも2013年9月に220万件を売り上げた。
アルバレス対クロフォードは、4階級制覇同士、そして2度の4団体統一を成し遂げた者同士による一戦となる。Netflixを舞台に、彼らは殿堂入りが確実視されるキャリアの終盤で、この規模にふさわしい舞台で拳を交えることになる。