ラスベガス発──
マニー・パッキャオの長年にわたる復帰計画において、対戦相手を決めるのは複雑でも慎重でもなかった。
彼がWBCウェルター級王者
マリオ・バリオスと戦うかどうかではなく、「いつ」戦うかが問題だったのだ。
バリオス(29勝2敗1分、18KO)は、リングから4年離れて46歳になったパッキャオ(62勝8敗2分、39KO)が、あえて自分を標的にしたことを「光栄」と取るべきか、それとも「侮辱」と受け取るべきか、正直分からなかったと語る。
両者は7月19日、MGMグランドで行われる「PBC on Prime Video」PPVのメインイベントで対戦する。
「彼が望んだ試合なんだ。俺から挑戦したわけじゃない。でも、伝説と同じリングに立てるのは名誉なことだ」とバリオスは
『ザ・リング・マガジン』に語った。「最初は現実味がなかったよ。まさか自分がマニー・パッキャオと戦うなんて思ってもみなかった。夢のような対戦カードとして頭の中で考えるようなものさ。彼が積み重ねてきた経験は、俺の人生と同じくらいの長さがあるんだから。」
ちなみに、バリオスは1995年5月18日生まれ。一方で、8階級制覇王者であり、殿堂入りも果たしたパッキャオはその5ヶ月前にプロデビューを飾っている。
パッキャオ陣営がバリオスを多くの候補の中から選んだ理由は、「勝てる相手」だと見ていたからだ。
しかし、ブックメーカーの見解は異なる。バリオスは試合のオッズでマイナス370、すなわち勝利の本命としてリストされている。
「彼らは俺のスタイルが彼に合っていて、完璧な相手だと思ってるかもしれない」とバリオスは言う。「でも試合当日、やつらはとんでもなく驚くことになるだろう。俺がリングで見せるものに、かなり驚かされるはずだ。」
「パッキャオは経験があり、フットワークも速いし、手数も多い。しかも攻撃的なファイターだ。唯一無二の存在だよ。彼のようなスタイルの相手はなかなか見つからない。だから俺は順応しなければならない。リスクが大きければ、リターンも大きい。パッキャオに勝てば、俺のキャリアはさらに大きく飛躍するだろう。」
Manouk Akopyanは『ザ・リング・マガジン』の主任ライターである。
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