ラスベガス――
カネロ・アルバレス対テレンス・クロフォード戦の前座カードは、同じジムメイトのマルコ・ベルデが務めた。会場アレジアント・スタジアムで、ベルデはソナ・アカレを4回にダウンさせ、そのままストップ勝ちを収めた。
メキシコ代表として2024年五輪で銀メダルを獲得し、エディ・レイノソに指導・マネージメントされているベルデ(3勝0敗2KO)は、試合全体を通してアカレを圧倒。容赦ない攻撃で顔を腫らせ、劣勢を強いた。第4ラウンド1分11秒、レフェリーのマーク・ネルソンが試合を止め、アカレ(9勝4敗4KO)は不満を示したが一方的な展開を覆す力は見せられなかった。
本来6回戦として組まれていた試合だったが、アカレは流れを変える術を持たず、ベルデが鮮烈な勝利で存在感を示した。
ベルデは第2ラウンド中盤、ボディへの左フックに続けて右クロスを顔面に叩き込み、アカレのマウスピースを吹き飛ばした。レフェリーのネルソンが一時中断してマウスピースを戻させたが、サウスポーのベルデはアカレの動揺を見逃さず、追撃のコンビネーションを浴びせ、最後は頭を揺さぶる右フックでアカレをダウンさせた。
第3ラウンドもベルデが主導権を握り、マサトラン出身の23歳は第4ラウンドでさらに圧倒。ガードの隙間を抜くストレート左を決め、ネルソンが試合をストップした。
アカレは判定に激しく不満を示し、リング上を歩きながら「オーマイゴッド、何してるんだ?なんだこれは?」と声を上げた。
ベルデは荒々しいアカレを倒すことに自信を持っていた。
「試合を終わらせるための作戦を持っていたけど、こういう形になった。すごく嬉しい。経験を積んで、トップにたどり着くのが目標だ」とベルデは語った。
2023年にニコ・アリ・ウォルシュへ初黒星を与えたことで知られるアカレは、急遽ベルデの相手として登場したが、これで3連敗となった。
Manouk Akopyan は『ザ・リング』の主任ライター。XとInstagramでは @ManoukAkopyan をフォローできる。