リンドルフォ・デルガドは土曜夜、ガブリエル・ゴジャスとの一戦を物議を醸す勝利で切り抜け、ジュニアウェルター級のタイトル挑戦ラインに踏みとどまった。
ゴジャスは最終ラウンドにデルガドからダウンを奪い、12ラウンドのIBF140ポンド級挑戦者決定戦で同国人をアウトボクシングしたように見えた。しかしそれにもかかわらず、デルガドはスプリット判定で勝利し、無敗を維持した。この試合は、メキシコ・サンルイス・ポトシのアレナ・コリセオで行われたラファエル・エスピノサ対アーノルド・ケガイのアンダーカードとして組まれていた。
ミゲル・カヌルとジョナサン・デイビスの両ジャッジは、この競った試合を同じ114–113でデルガドの勝ちと採点した。一方、ブライアン・ツカモト判定員は114–113でゴジャスの勝利とした。
5対1の本命とされてきたデルガド(24勝0敗、16KO)は、この試合にIBFランク3位、Ringランク9位として臨んだ。ゴジャス(31勝5敗1分、17KO)は、IBF王者リチャードソン・ヒッチンズの同級4位コンテンダーである。
この勝利により、デルガドはIBFジュニアウェルター級ランキングの空位となっている最上位に浮上し、リチャードソン・ヒッチンズの指名挑戦者となる可能性が高い。
「簡単な試合じゃなかった」とデルガドは語った。「〔ゴジャス〕はいいファイターだ。ダウンを奪われて驚かされたが、それでもリングに戻って本当に勝ちたいという強い気持ちがあった。彼がわずかに取ったラウンドもあったかもしれないが、ラウンドの大半は俺が取った」
ゴジャスの強烈な左フックが12ラウンド開始およそ20秒でデルガドを倒した。デルガドはすぐに立ち上がったものの、ゴジャスはラストベルが鳴るまで打ち続けた。
11ラウンドでは、ゴジャスの右と左フックはほとんど外れることがなかった。デルガドは前に出ながら手が下がり、防御はその3分間でさらに悪化した。
10ラウンド開始約1分、ゴジャスのクリーンな左フックがデルガドを揺さぶった。さらにこのラウンドでも、ゴジャスのジャブと右がデルガドのリズム構築を阻んだ。
9ラウンドでは、ゴジャスが連続して右ストレートをヒットさせた。このラウンドのゴジャスはバックステップしながらの戦いでも上手さを見せた。
8ラウンド序盤、デルガドの左フックに続く右がゴジャスの意識を引きつけた。さらに同ラウンド残り40秒を切った場面では、デルガドのコンビネーションがゴジャスをロープへと押し込んだ。
6ラウンドではデルガドがさらに勢いをつかみ、プレッシャーによってゴジャスを動き回らせ続けた。ゴジャスもデルガドを警戒させるだけのパンチを当てたものの、この3分間でより効果的だったのはデルガドの方だった。
スロースタートからのデルガドの巻き返しは、彼にとって成功した5ラウンドでも続いた。ゴジャスの右目周辺の腫れが悪化する中、デルガドは数多くのクリーンヒットを浴びせた。
4ラウンド半ば直前、デルガドは右を側頭部に突き刺し、さらにラウンド終了数秒前にも右のクリーンヒットを決めた。
3ラウンド残り約40秒、ゴジャスのオーバーハンドライトがヒットした。さらに3ラウンド終了直前にも、ゴジャスのカウンター右がデルガドを捉えた。
2ラウンドでもゴジャスは手数が多く正確で、デルガドにクリーンヒットの機会をほとんど与えなかった。ジャブは頭部にもボディにも効果的な武器となっていた。
1ラウンド残り1分強、ゴジャスの左フックがヒットし、デルガドはバランスを崩した。数秒後には右も直撃し、デルガドの頭が大きく跳ね上がった。
同じ土曜夜の早い時間帯には、ヘビー級有望株リチャード・トーレス・ジュニアが、10回戦として組まれていた試合でトマス・サレクを1ラウンドで打ちのめし、流血させてストップした。
背の低いサウスポーであるトーレスは、多彩なパンチを浴びせ続け、サレクは鼻と口から激しく出血したため、リングサイドドクターが開始2分45秒で試合をストップした。サレクは一度も倒れなかったものの、アグレッシブで正確なトーレスに対して競るどころか、まったく勝負になっていなかった。
トーレスは、2021年東京五輪の銀メダリストでカリフォルニア州トゥレア出身。これで戦績を14勝0敗とし、この調整試合で12度目のノックアウトを記録した。チェコ出身のサレク(23勝8敗、14KO)は、直近3試合で2度目、プロ8年で通算5度目のTKO負けを喫した。
Keith Idec は「ザ・リング・マガジン」の上級ライター兼コラムニストである。Xでは @idecboxing で連絡できる。