元IBFジュニアウェルター級世界王者
リアム・パロは、故郷での試合で圧巻の5ラウンド制勝利を収めて復帰を果たした。
ジョナサン・ナバロをダウンさせた後、アメリカ人のセコンドが6ラウンド開始前に賢明にもタオルを投入し、試合を降参した。
試合後のインタビューで、29歳の彼はもう一度世界タイトルを獲得し、将来的に唯一の黒星を晴らす機会を望んでいると強調した。
リアム・パロはザ・リングのジュニアウェルター級ランキング5位に位置し、現在
テオフィモ・ロペス(22勝1敗13KO)が保持するWBOランキングでは4位につけている。一方、IBF王者の
リチャードソン・ヒッチンズ(20勝0敗8KO)は、将来的にオーストラリア人王者がタイトルを奪還すれば
統一戦の再戦への道を開いている。
ロペスの140ポンド級での将来は依然として不透明で、トップクラスの選手たちが階級を移動し続ける中、アルベルト・プエリョ(24勝0敗10KO)とゲイリー・アントアン・ラッセル(18勝1敗17KO)が新たな王者として厳しい初防衛戦を迎える状況にある。
ナバロは注目すべき名選手でもエリートでもなかったが、かつての世界王者が意欲的な再起の第一歩として序盤から積極的に攻め、ジャブを確立しつつボディを攻める我慢強くも的確な作戦を展開。ナバロは初回の一方的な展開の中、フォアハンドに被弾して裂ける場面も見られた。
時間が経つにつれて、強気の挑戦者にとって状況は悪化の一途をたどった。地元のファンのお気に入りである相手は左ストレートやボディへのジャブを重ね、ナバロは待ちすぎてしまい、カウンター狙いが唯一の成功手段となっていた。
パロは3回に右フックとストレートを主な武器としたが、ナバロは4回に至近距離での打ち合いを展開し、時折クリーンヒットを放ってパロを油断させなかった。
パロは頭部とボディへの攻撃を巧みに織り交ぜ、左手はほとんど外すことがなく、それが5回終盤の最初のダウンを予告していた。元王者が猛攻を仕掛ける中、ナバロは何とかラウンドを耐え抜いた。
鼻に大きな裂傷を負い、ボディブローを浴びて激しく疲労したアメリカ人選手のセコンドが、ラウンド間に賢明にも試合の中止を決断した。
アンダーカード結果
この日のセミファイナル、スーパーフェザー級10回戦では、元世界タイトル挑戦者リアム・ウィルソン(16勝3敗、8KO)がアルゼンチンのエアトン・オスマール・ゴンサレスを相手に苦戦を強いられたが、3−0の判定(98-92、97-93、96-94)で勝利を収めた。
この勝利により、ウィルソンの世界タイトルへの希望はつながった。これでWBOインターナショナル・スーパーフェザー級の空位王座を3度目の戴冠となり、WBO内での高い評価も維持された。なお、WBO王者エマヌエル・ナバレッテは、先月物議を醸したタイトル戦の再戦相手として
チャーリー・スアレスを年内に迎える可能性がある。
無敗同士のライトヘビー級対決では、キラ・ラストン(7勝0敗、7KO)がカーティク・クマールを2ラウンドでストップし、危なげない勝利を収めた。175ポンドの現・豪州王者である27歳のラストンは、デビューからわずか1年足らずでこの戦績を築き上げている。
ラストンの元アマチュア時代のライバルであるカラム・ピーターズ(3勝0敗、3KO)は、1階級下のスーパーミドル級でプロキャリアを歩んでおり、この日も圧巻のフィニッシュを見せた。デビュー戦のルカ・ラニガンを相手に3度のダウンを奪い、レフェリーのコンドンが試合を途中でストップした。
全試合結果
【ウェルター級】リアム・パロ RTD5(3:00)ジョナサン・ナバーロ
【スーパーフェザー級】リアム・ウィルソン 判定勝ち10R(98-92、97-93、96-94)エアトン・オスマール・ゴンサレス
【クルーザー級】キラ・ラストン KO2(1:41)カーティク・クマール
【ライトヘビー級】カラム・ピーターズ TKO1 ルカ・ラニガン
【フェザー級】ベガス・ラーフィールド 判定勝ち6R(58-55、59-55、58-56)ブライアン・カブリロス
【ウェルター級】ケイデン・ルッソ 判定勝ち6R(59-55、60-54、59-55)アーロン・スタール
【ヘビー級】トーマス・ウォリア SD4(36-40、39-37、40-36)リッキー・サンドラル
【ミドル級】クイントン・スミス TKO1(2:58)ラフィア・ルーベン