序盤は互角の攻防が続き、クルスは5ラウンド終了時点で着弾数87-85とわずかにリード。さらに3ラウンドでは左フックをヒットさせ、ローチを踏ん張らせる形で10-8ラウンドを奪取。これはローチの11年のプロキャリアで初のダウンだった。
しかし5ラウンド以降、流れはメリーランドの男ローチへ傾く。今回が140ポンドでのデビュー戦だったローチは、パワーパンチの49%をヒットさせ、クルスのジャブ着弾(27発)のほぼ倍となる49発を着弾。最終ラウンドに入るまで、ラウンドごとの手数と精度で優勢に試合を進めた。7ラウンドにはクルスに減点1があったにもかかわらず、メキシコのファイターは最後に最低限の巻き返しを見せた。
採点はクリス・テレズが115-111でクルス、一方ネイサン・パルマーとコーリー・A・サントスはともに113-113。2026年に向けて、両者が再戦を見据える夜となった。