クルスがグリーンを批判している理由は、7ラウンドの減点が“
ピットブル”ことクルスに多数ドローをもたらし、ユナニマス勝利を逃した決定的要因になったからだ。グリーンは、クルス(28勝3敗2分、18KO)がローチ(25勝1敗3分、10KO)の腰のあたりを叩いたとして減点を科した。
しかし
ローチは、グリーンがメキシコ出身のクルスの反則まがいの行為を注意しなかった場面が何度もあったと振り返る。
「なぜレフリーが俺の味方だったなんて思うのか分からない。だって俺はかなりローブローをもらっていたんだ」とローチは試合後会見で言う。「ボクシングだから、そういうことも起きる。でもローブローは多かったし、あいつは打ち合いのたびにホールドしてきた。文句を言っているわけじゃない。最高の試合だった。でも、本当にイーブンな条件で戦いたかった。それだけだ。」
一方クルスは、サンアントニオのフロスト・バンク・センターで行われたWBCスーパーライト級暫定王座決定戦において、グリーンの裁定についてのローチの記憶に疑問を呈する。
「じゃあラビットパンチはどうなんだ、ラモント?」とクルスは反論する。「それはカウントされないのか? 結局、お前はローブローのことだけ文句を言っている。でもラビットパンチは? … じゃあ、あのヘッドバットはどうなんだ?」
クリス・テレズはクルスに115-111をつけたが、コリー・サントスとネイサン・パーマーはどちらも113-113のドローと採点した。
「ジャッジは本当に何をするか分からない」とクルスは言う。「ラモントが自分を勝者だと見たように、俺も自分を勝者だと思った。でも俺たちは彼らの判断をコントロールできない。いつも予測不能で、驚かされる。でもまあ、それは俺たちの手の届かないところだ。」
クルスは、テキサス州フォートワースのディッキーズ・アリーナで11月8日に行われたヴァージル・オルティス対エリクソン・ルビン戦で、迅速なストップを称賛されたばかりのレフェリー、グリーンに対し、最も厳しい言葉を投げかけた。
「やるべきことはやった」とクルスはリング上で、PBCのブライアン・キャンベルに語る。「自分の仕事は果たした。レフェリーはローチ側についていて、ジャッジも見ての通りだ。俺はこの試合に勝ったと思うし、サンアントニオの観客も俺が勝ったのを見ていた。…この試合は俺が勝っていたのに、レフェリーがそれを奪った。」
ローチとの再戦を望むかと聞かれると、クルスは「もちろんだ」と答えた。「ただし別のレフェリーでな。ローチ寄りじゃないレフェリーで。」
Keith Idecは『ザ・リング』のシニアライターおよびコラムニストである。X(旧Twitter)@idecboxingで連絡可能。