カート・スコビーは自分の持ち味を存分に発揮した――勝つこと、そしてその過程で暴力的に見せつけることだ。
30歳のジュニアウェルター級コンテンダーであるスコビーは、金曜夜にニューヨーク・マンハッタンのソニー・ホールで行われたBoxingInsider主催の興行でメインを務め、辛抱強さを見せながらも最終的にアレックス・マーティンを8回KOで下した。
初回のゴングが鳴ると同時に、スコビー(18勝1敗16KO)はリング中央を支配し、強力なジャブで相手を押し下げた。不意を突かれたようにマーティンはガードを固めて守りに徹する。
スコビーに向けて返ってくる攻撃はほとんどなく、その隙を突いてスコビーが手数を増やすと、マーティン(19勝9敗6KO)はロープに詰まり苦しんだ。
第2ラウンドも展開はほぼ同じ。マーティンはほとんどの時間を守備に費やし、わずかな場面でしかパンチを出さなかった。スコビーは第3ラウンド、第4ラウンドでさらに攻撃のギアを上げていった。
満員の観客の多くが立ち上がり、笑みを浮かべながら前進し続けるスコビーに声援を送った。マーティンは第6ラウンドで足を使い、スコビーに何度か投げ倒される場面もあった。
最終ラウンドのゴングが鳴った時点では判定までもつれ込みそうな展開に見えたが、スコビーはそこでギアを一段上げた。マーティンは動きながらボクシングを続けようと必死に抗ったが、最終的にロープに追い詰められ、スコビーの5連打を浴びる。そこでレフェリーが試合を止め、スコビーのKO勝利が決まった。
アンダーカードの結果は以下の通り:
アール・ニューマンがジョージ・アリアスに判定で敗れる
アール・ニューマンはキャリアのスタートこそ完璧だった。34歳のニューヨーカーは最初の10人の相手を難なく下して見せた。しかし今夜は、彼にとって5連敗目の夜となった。
8回戦を通じてジョージ・アリアス(19勝1敗1分7KO)と拳を交えたニューマン(10勝5敗1分7KO)は、有効な対応策を見つけられず、押し込まれ、手数で上回られ、パワーでも圧倒された。
わずかな見せ場はあったものの、効果的な攻撃はほとんどなく、1年半のブランク明けとなったアリアスが危なげなく3-0の判定勝ちを収めた。
ドンテ・レインがミラディ・ゾラを2回でストップする
スーパーミドル級の有望株ドンテ・レイン(8勝0敗7KO)にとって、この日はまさに“楽な仕事”だった。ミラディ・ルバンザディオ・ゾラ(5勝4敗1分2KO)を相手に、わずか2ラウンドで試合を片付けた。
アンドレス・マルティネスがナディム・サルームにアップセット勝利
ナディム・サルーム(13勝3敗7KO)はこの日、観客の声援を味方につけていたが、アップセットを狙うアンドレス・マルティネス(6勝4敗3KO)にとっては何の意味もなかった。両者は遠慮なく打ち合い、好き放題にパンチを当て合った。
最終的に、わずかに手数と内容で上回ったマルティネスが、スプリット判定で勝利をもぎ取った。