キーショーン・デービスは、過去の勝利に酔いしれるタイプではない。2月にデニス・ベリンチクを退けて世界タイトルを奪取した直後から、すでに次の一手を考え始めていた。
デービスの大きな目標の一つは、統一王者になること。いつかその夢は実現するかもしれないが、少なくとも次戦ではなさそうだ。
「ザ・リング・マガジン」が最初に報じたところによると、デービスは6月にエドウィン・デ・ロス・サントスと対戦する予定。この試合はデービスにとって故郷バージニア州ノーフォークでの2戦目であり、初のタイトル防衛戦となる。
どうやら次の対戦相手がデ・ロス・サントスになるという話は、それほど驚きではなかったようだが、デービス(13勝0敗、9KO)は正式決定のタイミングではアメリカにいなかったようだ。とはいえ、相手が契約書にサインをした今、準備の時がやってきた。
「アイツ、契約書にサインしたな」とデービスは自撮り動画の中で語り、現在バケーション中であることを明かした。「じゃあいいさ、帰ったら何をすべきかは分かってるよ」
デ・ロス・サントスがライト級戦線で存在感を示してから、少し時間が経っている。正確にはおよそ1年半ぶりだ。
2023年、技巧派かつ爆発力を持つドミニカ共和国出身のデ・ロス・サントスは、シャクール・スティーブンソン相手に一歩も引かない接戦を繰り広げた。常にディフェンシブなスタイルを貫いてきたスティーブンソンは、この試合でも手数を出さず、デ・ロス・サントス(16勝2敗、14KO)は何度もチャンスを作って見せた。結果的には敗れたものの、そのパフォーマンスによって評価は大きく上がった。ただし、血栓の問題を抱えていたため、2024年は一度もリングに戻ることができなかった。
デ・ロス・サントスは、たとえ敗れた試合でも、常に相手に考えさせるスタイルを貫いてきた。相手に常に警戒心を持たせるタイプのファイターだ。そうした気まぐれで読みにくいスタイルは、相手によっては有効かもしれない。しかしデービスは、その危険なパワーやタイミングの良いスピードに対してもまったく不安を感じていない。対戦相手を見て見極めるたびに、デービスは思わず首を振って笑みを浮かべてしまう。
「アイツ、身長が160センチちょっととかそんなもんだろ」とデービスは続けた。「小さすぎるよ」