ロサンゼルス発 — ここ数年、フリオ・セサール・チャベス・ジュニアにとって順風満帆とは言いがたい状況が続いている。
39歳の元ミドル級王者であり、伝説的ボクサー、フリオ・セサール・チャベス・シニアの息子であるチャベス・ジュニアは、10年以上にわたり意義ある勝利を挙げていない。リング外の状況も芳しくなく、昨年には重罪の銃器所持で逮捕され、更生施設に入所していた。
チャベス(54勝6敗1分、34KO)は、ジェイク・ポール(11勝1敗、7KO)との対戦に向けて「人生とキャリアの歯車がうまくかみ合っている」と語っている。
この一戦は、6月28日にカリフォルニア州アナハイムのホンダ・センターで開催され、DAZNのPPVで配信される予定だ。「とても気分がいいし、心身ともにリフレッシュできている。頭にダメージも受けていないから、彼よりずっと良い状態だ」と、チャベスはハリウッドのアヴァロンで行われた記者会見で語った。「100%の準備をしなければならない。これは興味深い試合になる。簡単ではないかもしれないが、自分のベストを尽くして、最高の自分で臨みたい。でも、彼には勝てると思っているよ」
チャベスは、カネロ・アルバレス、セルヒオ・マルティネス、ダニエル・ジェイコブスといった強豪と対戦してきたが、いずれも敗戦に終わっている。そうした経歴がありながらも、
ブックメーカーの下馬評では不利とされており、ドラフトキングスではポールがマイナス650の本命、チャベスはプラス450のアンダードッグ(番狂わせ候補)とされている。
ポールは昨年11月、58歳のマイク・タイソンと対戦し、楽勝ではあったが印象に欠ける内容で判定勝ちを収めた。一方のチャベスは、リハビリ施設を退所して数か月後の7月に元UFCファイターのユライア・ホールと対戦し、6ラウンドの判定で勝利している。
ポールとチャベスは、共通の対戦相手としてUFCの伝説アンダーソン・シウバがいる。ポールは2022年にアリゾナでシウバをダウンさせ、8ラウンドの判定勝ちを収めた。一方、チャベスは2021年にメキシコでシウバと対戦し、スプリット判定で敗れている。
「ジェイクはイカれてるよ。過大評価されてると思う。これまで人生でまともに誰とも戦ってない」とチャベスは語る。「俺みたいな相手とは一度もやったことがない。マイク・タイソンだってファイターとは言えなかった。何を見せられるかも、何が起こるかもわかってない。だって経験がないからな。ボクシングは一歩一歩学ぶもんだが、あいつはその多くをすっ飛ばしてる」
ポール戦に向けて、チャベスは父フリオ・セサール・チャベス・シニアの付き添いとサポートを受けている。
「これまで彼がこれほど集中してトレーニングするのを見たことがない」とチャベス・シニアは語った。「ジェイク・ポールには敬意を表するが、私の息子に勝てるわけがない。
どんな試合も簡単ではないが、ジェイク・ポールは若くてパワーはあっても、息子のようなボクサーとは一度も戦ったことがない。私ならマイク・タイソンともっと良い試合をしたよ。あの試合、彼は一発もパンチを出していなかった。今回は違う。今回は痛い目を見ることになるさ」
Manouk Akopyanは『ザ・リング・マガジン』の主任ライター。
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