ジョシュ・ワリントンの並外れた出世街道を支えたのは、過小評価されがちなボクシング技術以上に、彼の強い意志、闘志、そして驚異的なワークレートだった。だが、フェザー級元世界王者が2階級制覇という夢を実現するためには、まさにその資質こそが再び必要とされることになる。
「俺は欲深くて、頑固なんだ」とジョシュ・ワリントン(32勝4敗1分、8KO)は、Sky Sportsの「Toe2Toe」ポッドキャストに出演した際に語った。
ワリントンが世界トップ戦線へ復帰するには険しい道のりが待っているが、4月には
インドのアサド・アシフ・カーンに10ラウンド判定勝ちを収め、その第一歩を踏み出した。
この勝利が世界のスーパーフェザー級トップ戦線に大きな波紋を呼ぶことはなかったかもしれないが、2022年3月にキコ・マルティネスを下してIBFフェザー級王座を2度目に戴冠して以来、白星から遠ざかっていた34歳の「リーズ・ウォリアー」にとっては、何ものにも代えがたい価値のある一勝だった。
その勝利が、フェザー級(126ポンド)での最後のビッグネーム撃破となった。9カ月後、ワリントンはメキシコの
ルイス・アルベルト・ロペスに王座を奪われ、さらにWBA王座を懸けたスリリングな一戦では、執念を見せた
リー・ウッドに7ラウンドでストップされてしまった。
昨年9月、ワリントンはウェンブリー・スタジアムで行われた
ダニエル・デュボアのIBFヘビー級王座防衛戦(対
アンソニー・ジョシュア)のアンダーカードで、
アンソニー・カカーチェに精彩を欠いた内容で12ラウンド判定負けを喫した。判定が読み上げられると、失意のワリントンはグローブを外し、象徴的にリング中央に置いた。
数週間かけて失意を癒やしたワリントンは、130ポンド級へ階級を上げ、世界戦線への最後の挑戦に向けて覚悟を決めた。
ワリントンは、世界タイトル戦線に加わる前に少なくとも一つはインパクトのある勝利が必要だと理解しているが、そこに辿り着くための努力を惜しまない覚悟のようだ。
「俺に残されたものは何か?正直わからない。でも、まだ世界王者になれると信じてる。世界戦線で3連敗してるけど、どれも僅差だったんだ」と彼は語った。
「恥をかいたとは思っていない。たしかに一度だけ[ウッド戦で]ストップされたけど、あれには議論がある。そこまでは試合をリードしてたからな。でも、自分の意志で終わりを決めたいんだ。」
「世界タイトルを獲れるだけの力はまだあると思ってる。ただ、もう何試合か、観客を沸かせるような試合をしたいとも思ってる。」