7ヶ月前、ジョシュ・ワリントンはウェンブリー・スタジアムのリング中央にグローブをそっと置いた。
元IBF世界スーパーフェザー級王者アンソニー・カカーチに対する淡白でフラストレーションの残る判定負けは、ワリントンにとって「歩みを止める時が来た」と思わせるに十分だった。
しかし、それほど大きな決断には当然ながら熟慮が必要だった。試合映像を見直し、なぜ自分が“引き金”を引けなかったのかを分析した末、IBF世界フェザー級王座を2度戴冠した男は再びグローブを手に取り、ジムに戻ることを選んだ。
土曜日、ワリントン(32勝4敗1分、8KO)はシェフィールドで、粘り強いインド人ボクサー、アサド・アシフ・カーン(19勝7敗1分、5KO)を判定で下した。
確かに、カーンの実力はワリントンがこれまで戦ってきたレベルよりも数段下かもしれない。だが、この10回戦のユナニマス・デシジョン(3–0)は、2022年にキコ・マルティネスをストップしてIBF王座を奪還して以来、34歳のワリントンにとって初の勝利であり、ソフィアン・タクシュを数ラウンドで粉砕した5年以上前の試合以来、最も“楽な夜”だった。
ワリントンは、こうした相手に勝ち星を重ねるためだけに、自らの身体を再び酷使する決意をしたわけではない。だが試合後、マッチルームのインタビューで「再び“勝者”になれたことが嬉しい」と語った。
「腕を上げてもらえるのは気持ちいいよ」と彼は語った。「自分にガッカリしてるか、フラストレーションはあるか?ああ、少しはあるさ。パンチ一発、あるいはコンビネーションで試合をもっと早く終わらせられたかもしれない。でも、10ラウンドしっかり戦えたのは収穫だ。もちろん錆びついていたし、ここに戻ってくるまでにはいろんな“悪魔”と闘ってきた。元世界王者がそんなこと言うのはおかしいって思うかもしれないけど、ボクシングってときどきメンタルとの闘いでもあるんだ。戻ってこられて本当に嬉しい。」
ワリントンは、2階級制覇のチャンスを心から望んでいるが、そのためにはまず世界戦線にふさわしい立ち位置を自らの拳で勝ち取らなければならない。幸いにも、イギリス国内には注目を集めるビッグマッチの候補が複数存在し、それらは彼を130ポンド戦線の上位に押し上げる足がかりにもなるだろう。
ワリントンは、近く行われるカカーチ対リー・ウッド戦を注視している。アイルランド人との再戦の可能性は薄いと見られているが、ウッドとのリマッチであれば十分に盛り上がるカードだ。2度のWBAフェザー級王者ウッドは、2023年10月にワリントンを7回に逆転の物議を醸すノックアウトで下しており、もし再戦が決まれば、両者の因縁はすぐに再燃するだろう。
そして現時点で最も現実的なのが、ベルファストのマイケル・コンランとの対戦だ。
コンランも最近、カーンとの試合で判定勝利を挙げて復帰戦を終えたばかりで、次戦では欧州フェザー級王者クリストバル・ロレンテとの対戦が発表されているものの、130ポンドでのワリントン戦に向けて機運が高まりつつある。
「そうだな、間違いなく(やりたい試合だ)」と、対戦について聞かれたワリントンは語った。「俺はバカじゃない。彼にも集中すべき試合があるし、今はヨーロッパ(タイトル)を見ている。でも、彼がそれを終えたら話をしよう。俺は月曜にはすぐジムに戻って修正点に取り組むつもりだ。そこから先を考えるよ。」