ジョシュ・テイラーは、ウェルター級への転向が、彼を リングマガジン と統一スーパーライト級王者へと導いた闘志と野心を再び燃え上がらせたと主張する。
140ポンドでキャリア全てを戦ってきたスコットランド人ボクサーが、5月24日、グラスゴーのSSEアリーナで、タフなエコー・エスマン(21勝1敗、8KO)を相手にウェルター級デビューを果たす。
長年にわたり英国とコモンウェルスの王座を保持してきたエスマンは、35歳という年齢ながらも驚異的なフィットネスを誇り、こうした大舞台でのチャンスを長年待ち望んでいた。
テイラー(19勝2敗、13KO)にとって、より高い知名度を持ちながらも楽な相手との147ポンドデビュー戦の選択肢は多数あったが、あえてエスマンを選んだことは、34歳の彼がまだこのスポーツへの本物の渇望を持っている証だ。
「新しいスタートが必要だと思ったんだ。新たな変化、新たな挑戦、新たな目標、新たなターゲットを設定することで、エネルギーがリフレッシュされ、ボクシングへの熱意もリフレッシュされる。そして、それがまた“狩る者”に戻るきっかけになるんだ」とテイラーはクイーンズベリー・プロモーションズに語った。
「新たな挑戦だ。俺はもうすでにその道を歩み、4つのタイトルを全て手に入れた。でも今度は、ウェルター級でまだ何も持っていない。だったら取りに行こうじゃないか。」
テイラーが140ポンドの頂点に上り詰めるまでに乗り越えてきた強豪たちのレベルを維持するのはほぼ不可能だったかもしれないが、彼の活動停滞が影響を及ぼしていることは否めない。
今回のエスマン戦は、彼が2021年5月にラスベガスでホセ・カルロス・ラミレスを制し、スーパーライト級の四団体統一王者になって以来、4年間でわずか4試合目となる。
その後、翌年2月にジャック・キャテラルを際どい判定で退け、統一王座を防衛したものの、次にリングに上がるまでに16か月ものブランクがあった。そして2023年6月、再起戦でテオフィモ・ロペスに敗北を喫したが、その試合では足の負傷も影響し、本来の姿を見せることができなかった。
さらに2024年5月のキャテラルとの再戦では、かつてのテイラーの片鱗を見せたものの、判定で敗れる結果となった。
しかし、競争力のあるパフォーマンスを見せたからといって、それが彼を満足させることはなかった。彼は安らかに引退できるタイプのファイターではないのだ。
テイラーは再び闘志を取り戻し、自身のキャリアにはまだ新たなページが加えられるべきだと確信している。
「俺は四団体時代で唯一のイギリス人統一王者だ。これを言えるのは、イギリスの人口6000万、7000万人の中で、俺だけだ。だから、夜はぐっすり眠れるんだ」とテイラーは語る。
「明日引退したとしても、幸せに生きられる。でも、半年後にはこう思うだろう。『もっとやれたんじゃないか?』と。」
「もしウェルター級で成功しなかったとしても(もちろん成功すると思っているが)、『挑戦してみたけどダメだった』と言える。でも、もし挑戦せずに終えてしまったら? 2年、3年後に『試しておけばよかった』と思うようなことがあったら、それは一生俺を苦しめることになるだろう。」