無敗のライト級コンテンダー、ジョシュ・パドリーは火曜の夜、自宅で人生を変える一本の電話を受け取った。
29歳のヨークシャー出身のパドリーは、元ライト級ボクサーでもあるマネージャーのトム・ストーカーから連絡を受けた。その内容は、フロイド・スコフィールドがWBCライト級(135ポンド)王者シャクール・スティーブンソンとの対戦が不可能になり、急遽代役としてリングに上がるチャンスが巡ってきたというものだった。
「マーク・チェンバレン戦に勝ってから、実はかなり静かな状況が続いていたんだ」と、パドリー(15戦無敗、4KO)はThe Ringに語った。「これまであまり具体的なオファーはなかったけど、ここ1週間で一気に3つも来た。しかも、どれも前のものより大きなオファーになっているよ。」
「そのうちの一つはマキシ・ヒューズ戦のオファーで、どうするか迷っていたんだ。すると次にダルトン[スミス]戦の話が来て、それも迷っていた。そして、火曜の夜6時頃にこの話が舞い込んできたんだ。」
それから、次々とこなさなければならない慌ただしい出来事が続いた。
「その夜、すぐに上司にメッセージを送らなきゃならなかったんだけど、試合が正式に決まったのは夜の10時20分だった」と彼は明かした。「上司がそのメッセージを見たのは翌朝で、電話をかけてきて『そんなチャンスを逃すわけないだろ、ジョシュ。全力で掴みに行け』って言ってくれたんだ。」
「試合が正式に決まった翌朝は、もう大忙しだったよ。まずはすぐに栄養士のチャーリーに連絡して、短期間で安全に減量できるか確認したんだ。そしたら、彼は『問題ない』ってゴーサインを出してくれた。」
「試合を受ける前に、チームと一緒に簡単な計量と話し合いをしたんだ。その日の朝は、メディカルチェックのちょっとした手続きを済ませる必要があって、それを終えた後、午後1時20分にチェック計量を実施した。計量が終わったら、すぐにフライトを予約して車に飛び乗り、マンチェスター空港へ向かったよ。」
「試合を受ける前に、チームと一緒に簡単な計量と話し合いをしたんだ。その日の朝は、メディカルチェックのちょっとした手続きを済ませる必要があって、それを終えた後、午後1時20分にチェック計量を実施した。計量が終わったら、すぐにフライトを予約して車に飛び乗り、マンチェスター空港へ向かったよ。」「午後5時の便でトルコへ飛び、イスタンブールまで4時間、そこからリヤドまでさらに4時間。まさに超スピード決行だったよ。」
昼間は電気技師としてソーラーパネルの設置を行い、夜になるとボクサーへと姿を変える。それがパドリーの生活だ。
「俺の雇い主は俺の状況を理解しているんだ」と彼は語った。「マーク・チェンバレン戦の前に、『自分は真面目に働くし、問題を起こすこともない。でも、いざという時には仕事は二の次で、ボクシングが最優先になる』と伝えていた。会社もそれを理解した上で俺を雇ってくれた。その後、マーク・チェンバレン戦が決まった。そして、俺は8週間の休みをもらえたんだ。」
「常にジムに通っているよ。もし体のコンディションが悪かったら、この試合を受けることなんてできなかっただろうしね。キャンプの外でも週に1~2回はスパーリングをやってる。技術的な調整が中心で、サウスポーともオーソドックスともやる。どんな状況にも対応できるように準備してるんだ。」
これは、パドリーが格下扱いされる状況でリングに上がるのが初めてというわけではない。
昨年9月、パドリーはロンドンのウェンブリー・アリーナで行われたダニエル・デュボア対アンソニー・ジョシュアのアンダーカードで、有望株とされるマーク・チェンバレンと対戦した。
「マーク・チェンバレン戦では16倍のオッズで判定勝ちに賭けてたんだよ」と、試合で格上と見られていたチェンバレンをダウンさせ、驚きの10回戦ユナニマス・デシジョン勝ちを収めたパドリーは語った。「俺を応援してくれた人たちの多くも10倍や12倍のオッズで賭けると思っていて、俺はかれらの予想を覆してやったさ。」
「今回もまた、アンダードッグとしてリングに上がることになる。でも俺にはプレッシャーはないよ。みんな最初から俺が負けると思ってるし、試合前から見限られてるようなものだからね。だからこそ、俺には失うものは何もなく、得るものしかないんだ。」
「急なオファーは理想的とは言えないが、断るにはあまりにも魅力的なチャンスだった。」
「想像できると思うけど、かなりバタバタしてたよ。この数日は本当に慌ただしかった」と彼は語った。「まるで嵐のような展開だったけど、今は少しずつ落ち着いてきてるよ。」
「世界クラスのテクニシャンと対戦して、自分がどこまで通用するのか楽しみだよ。中には彼をパウンド・フォー・パウンドのリストに入れる人もいるくらいだからね。本当はフルキャンプをこなしたかったけど、4日間の準備期間でやるしかない。それが試されるってことさ。でも、めちゃくちゃワクワクしてるよ。どうなるか楽しみだね。」
質問やコメントはアンソンAnsonの elraincoat@live.co.uk へお送りください。また、Twitterの @AnsonWainwr1ght をフォローすることもできます。