可能性はほぼゼロ。 これが、5月2日にニューヨークのタイムズスクエアで行われる 『ザ・リング』マガジンのトリプルヘッダー の一戦で、ホセ・ラミレスがデビン・ヘイニーに勝つ確率だと、多くの人が見ている。イベントは DAZN によって世界中に放送される。

これは元統一王者であるラミレスに対する批判ではなく、彼が相対する相手への称賛にほかならない。

ヘイニーはデビュー当初から殿堂入り の道を歩んでいる。しかし、2階級でタイトルを獲得し、順調にキャリアを築いていた彼の勢いは ライアン・ガルシアによって止められた。

2024年4月、デビン・ヘイニー（31勝0敗、15KO）はライアン・ガルシアの手によって壮絶な打撃を浴び、 マジョリティ・デシジョンで敗北を喫した。しかし、その後ガルシアの試合後の薬物検査失格により、この敗戦は正式な記録から抹消された。

それでも、技術的に「なかったこと」になったとはいえ、ロバート・ガルシア（ホセ・ラミレスのトレーナー）は自分の目で見たものを信じている。そして、現在ラミレスが 「踏み台」として扱われている ことを理解しつつも、ヘイニーの復帰戦を台無しにできると確信している。

「デビン・ヘイニーは、ひどい負け方をした直後なんだ。我々はそこにつけ込まなければならない」とガルシアは Little Giant Boxing に語った。「リングに上がって、自分たちの仕事を果たすだけだ。」

もちろん、ヘイニーは自身の "悪魔" と戦っているが、それはラミレスも同じだ。彼が世界タイトルを手にしてから、すでに ほぼ5年 が経過している。そして、最後にリングに立ったときは、アーノルド・バルボサに惜敗を喫した。

しかし、「敗北」と「完膚なきまでに叩きのめされること」は 全くの別物 である。

ライアン・ガルシアとの試合で、ヘイニーは これまで知られていたようなスムーズで洗練されたボクサー の姿を一切見せなかった。

ヘイニーの頭がキャンバスに何度も激しく叩きつけられる中、ガルシアの頭脳はフル回転していた。

ホセ・ラミレス（29勝2敗、18KO）は ライアン・ガルシアほどのパンチ力 は持ち合わせていないかもしれない。しかし、長年の経験を持つトレーナーによれば、ラミレスは ヘイニーの顎にダメージを与えるには十分なパワーを持っているという。

「ホセはヘイニーを痛めつけることができると思う」とロバート・ガルシア は続けた。「ホセはヘイニーを痛めつける。」