マンチェスター(イングランド)発 — ジョー・コルディナは13か月のブランク明けの試合で危なげなく勝利を収める。
元IBF世界スーパーフェザー級王者のコルディナは、
AOアリーナで行われたジャック・キャテラル対ハーレム・ユーバンク戦のアンダーカードで、メキシコのジャレット・ゴンザレスとのライト級10回戦に臨み、3者一致の判定勝ちを収めた。
ジャッジの採点はすべてコルディナに大差で傾いた。ボブ・ウィリアムズは100-90で全ラウンドをコルディナに、マルタ・レズナーは99-91、ネルミン・アドロヴィッチは98-92と採点し、ウェールズ出身のコルディナは戦績を18勝1敗(9KO)に伸ばした。一方、ゴンザレス(17勝2敗、13KO)は5連勝がストップした。
コルディナは出世途中のライト級時代に英国国内タイトルを獲得していたが、過去4年間は130ポンドのスーパーフェザー級で戦ってきた。
コルディナは落ち着いた様子でリング中央を支配し、力強さを見せる。ゴンザレスも果敢に挑んだが、これまでほとんどのキャリアをスーパーフェザー級以下で過ごしてきたこともあり、両者の体格差は序盤から明らかだった。初回には、コルディナの素早く正確な右ストレートが最も目を引く一撃となった。
世界タイトル戦線で脅威となったスピードを維持するコルディナは、前に出るゴンザレスに対して、狙い澄ましたストレートを的確に打ち込む。130ポンド級で王座に就いていた頃と比べても、被弾時の耐久力や落ち着きが増した印象だった。
第5ラウンド開始のゴングと同時に、ゴンザレスは試合の流れを変えようと猛攻に出る。立ち上がりから激しい打ち合いを仕掛け、一瞬、左フックでコルディナをぐらつかせたようにも見えた。しかしコルディナは一切引くことなく応戦し、終盤には自らも強烈な右ストレートを打ち込んで主導権を握った。
その後もゴンザレスは懸命に攻め続けたが、コルディナはそれに対して的確に反応。体格だけでなくスピード、技術の面でも上回る姿を見せつけた。
ラウンドが進むにつれてコルディナはさらに主導権を強め、ゴンザレスが鋭い攻撃を繰り出し続けたものの、その勢いを巧みに封じ込め、最後のゴングが鳴るまで試合を完全に支配した。
土曜夜に行われたライト級10回戦では、
アキブ・フィアズ(14勝1敗、2KO)が気迫あふれる
アレックス・マーフィー(13勝2敗)を相手に終始優勢に試合を進め、3者一致の判定勝ちを収めた。
フィアズの本来の対戦相手であったマイケル・ゴメス・ジュニアが手首の負傷で欠場したことにより、マーフィーは試合の12日前という短い準備期間で代役を引き受けた。それでもマーフィーは序盤から素早い動きとスピードで主導権を握ろうとした。
身長とリーチで優位に立つマーフィーは、ジャブを使ってフィアズを距離に留めようと試みたが、オールダム出身のフィアズは巧みに間合いを詰め、初回の終盤には接近戦にも引き込んだ。
サルフォード出身のマーフィーは、フィアズの危険な左フックを回避するため、左方向への動きを徹底した。この戦略は一定の効果を見せ、フィアズに足を止めさせずに自らはストレートを的確に当てる場面も見せた。
しかし、フィアズが前に出てパンチの射程内に引き込むと、鋭く切れ味のあるパンチで一気に攻勢を強めた。第5ラウンド終了時には、鋭い左フックの連打によりマーフィーの右目が腫れ始める。
試合の構図は明確になっていった。フィアズとの距離を保てればマーフィーがクリーンヒットを奪うが、接近戦ではフィアズが明らかに精度と威力で上回る。
第7ラウンドには、両者がボディへの強打を皮切りに、右ストレートを打ち合う激しい攻防を繰り広げた。互角に見える場面も多かったが、フィアズのパンチの方が印象的で、試合の流れをコントロールしているように映った。
10ラウンド終了後、試合は判定に委ねられた。ボブ・ウィリアムズは97-93、マーカス・マクドネルは96-94、ジョン・レイサムは96-95と、3者ともにフィアズの勝利を支持した。