ジャモール・チャーローにとって、リングから遠ざかるのは楽しいことではないが、もはや慣れたものになっている。
過去5年の大半、ヒューストン出身の彼はメンタルヘルスや私生活の問題と闘い続け、2020年9月以降わずか3試合しか行っていない。
2021年、フアン・マシアス・モンティエルに勝利した後、チャーローは約2年半リングを離れた。2023年11月に復帰したものの、今度はホセ・ベナビデスJr.に大差で勝利した後、再び1年半のブランクを取った。
そして今年5月、チャーロー(34勝無敗、23KO)は再登場し、
トーマス・ラマンナを相手に余裕を見せつけた。ラスベガス・ネバダ州のミケロブ・ウルトラ・アリーナでの6回TKO勝ちは鮮やかだったが、それもすでに過去の話だ。
「戦う準備ができている」チャーローは自身のInstagramにそう記した。
残念ながらチャーローは、いましばらく待たされる立場にある。
現在35歳となった彼には、現時点で現実的な対戦相手が見当たらない。とはいえ、あと一歩のところまでいった交渉もあった。
カネロ・アルバレス戦が不可能と判明した後、チャーロー陣営は
ケイレブ・プラントとの交渉に注力した。両者には因縁がある。
2023年、エロール・スペンスJr.対テレンス・クロフォード戦の前哨期に、チャーローとプラントは口論から取っ組み合いへと発展し、その際プラントがチャーローの顔を平手打ちする騒動となった。
両者を同じリングでぶつける代わりに、別々の相手と同じ興行に出場させる判断が下された。前述の通り、チャーローはラマンナ戦で華やかな勝利を飾ったが、プラントは期待に応えられず、
ホセ・アルマンド・レセンディスにスプリット判定で敗れてしまった。この結果により、両者の直接対決計画には冷や水が浴びせられた。それでもプラントが敗れはしたものの、彼とチャーローの双方は「条件が整えば年後半に対戦を受け入れる用意がある」と口を揃えている。