アトランティックシティ(ニュージャージー州)——イマンタス・スタニオニスは、ジャロン・エニスが何年も対戦を望んできたまさにそのタイプの相手である。
30歳のスタニオニスは無敗の世界王者であり、危険な現代のライバルとの対戦を待ちながら、自分が主張してきた実力を証明したいと強く願っている。スタニオニスは2023年7月、その機会を手にしたと思っていたが、ヴァージル・オルティス・ジュニアが試合のわずか2日前に、サンアントニオのAT&Tセンターで予定されていたWBAウェルター級タイトル戦を辞退した。
同じ夜、エニスはボードウォーク・ホールのエイドリアン・フィリップス・シアターで、ベネズエラの強打者ロイマン・ビジャを10ラウンドでノックアウトした。そして21か月後、エニスとスタニオニスは、ビジャ戦が行われた場所のすぐ隣にあるボードウォーク・ホール本会場で、DAZNのメインイベントとして拳を交えることになる。
28歳の誕生日を2か月後に控えたエニスにとって、これは絶対にものにしなければならないチャンスだ。
「全力で魅せる準備はできている」とエニスは木曜日、シーザーズ・アトランティックシティでの記者会見で語った。「世界中に、自分がなぜ世界一なのかを見せるつもりだ。土曜の夜には、これらすべてのベルトを持って帰るよ。」
フィラデルフィア出身のエニス(33勝0敗、29KO、1無効試合)とリトアニア出身のスタニオニス(15勝0敗、9KO、1無効試合)は、エニスのIBF王座、スタニオニスのWBA王座、そして空位の『The Ring』誌認定147ポンド王座をかけて対戦する。エニスは『ザ・リング・マガジン』誌ウェルター級ランキングで1位、スタニオニスはそれに次ぐ2位に位置している。
エニスは、自身の対戦相手の実績がまだ理想通りとは言えない段階にあっても、自分がボクシング界のパウンド・フォー・パウンドでトップクラスにいると信じている。そして自信に満ちたエニスは、いつか歴代の偉大な王者たちと並び称される存在になると確信している。
「自分の名前をウェルター級に刻みたい」とエニスは語った。「“シュガー”・レイ・レナードやフロイド・メイウェザーと並ぶようなトップ選手たちとね。それに、『ザ・リング』のベルトを懸けて戦った、あるいは保持したって言える選手はそう多くない。土曜の夜には、それを自分の手に入れるつもりだ。
それにWBAのベルトと、自分のIBFのベルトもある。つまり、自分のレガシーをそこに刻むってことだ。そして、そこからさらに上を目指す。言った通り、世界中に自分がなぜ世界一なのかを見せるよ。あまり多くを語りたくはない。何かを漏らすようなことはしたくない。でも、必ず魅せる。間違いない。」
スタニオニスは少なくとも数字の上では、2016年4月にプロデビューしたエニスにとってこれまでで最も手強い相手である。それでもドラフトキングスは、多彩なスタイルを持つエニスをスタニオニスに対して6対1の有利と予想している。スタニオニスは2016年のオリンピアンだ。
Keith Idecは『ザ・リング・マガジン』の上級ライター兼コラムニスト。X(旧Twitter)では @idecboxing で連絡可能。