ボクシング界では、先週末の試合展開について激しい議論が続いている。
一方では、ラモント・ローチの堅いディフェンス、適切なタイミングでの攻撃、そして12ラウンドを通して相手を後退させ続けた能力を評価する声がある。また、第9ラウンドでの「ダウン」にも注目が集まっている。
しかし、もう一方では、デービスが後半に見せたワークレートの高さや強烈なパンチに魅了されたファンも多い。
どちらの立場を取るにせよ、マジョリティ・デシジョン・ドロー(2-0-1)という結果は、多くの人にとって納得のいくものではなかった。その中には、IBFウェルター級王者のジャロン・エニスも含まれている。
エニスにとって、ローチがここまでの健闘を見せるとは考えもしなかった。だからこそ、ローチがキャリア最高のパフォーマンスを披露する様子を目の当たりにし、衝撃を受けた。
そして、デービスの判定がマジョリティ・デシジョン・ドローと発表された瞬間、エニスは納得がいかなかった。
ローチの奮闘は称賛すべきだが、エニスはデービスが勝利を手にするべきだったと強く信じている。
「彼はいい試合をした」とエニスはYSM Sports Mediaに語った後、すぐに言い直した。
「いや、実際は素晴らしい試合だった。でも、それでも勝つには十分ではなかったと思う。」
試合の序盤はスロースターターとして知られるデービスだったが、今回はローチ相手に最初から苦戦を強いられた。
現在スーパーフェザー級(130ポンド)のチャンピオンとして戦うデービスは、フィジカルの面で劣ると見られていたが、果敢に接近戦を仕掛け、インサイドでの攻防でも押し負けることはなかった。
これまで、序盤のラウンドを落としても後半で巻き返すスタイルが成功していたデービスだが、今回は違った。
しかし、それはあくまで推測に過ぎない。エニスの視点では、デービスは試合を通じて必要なことをこなし、最後の仕上げも完璧だった。だからこそ、「3人のジャッジ全員がデービスの勝利を支持すべきだった」と確信している。
「みんな、最初の5~6ラウンドでタンク(デービス)がやっていたことを見落としている気がする。彼はボクシングをして、ローチを少し苛立たせていたんだ。」