ジャロン・エニスのウェルター級時代は正式に終わる。
エディ・ハーンは、ジャロン・エニスが147ポンド級で猛威を振るう姿を楽しんできた。しかし、複数の専門家と話し合った結果、階級を変更する決断を下すことになった。
「ブーツは階級を上げる」とハーンはFightHype.comに語る。「残念ながら、\[エイマンタス]・スタニオニス戦の後、彼のチームや医師、検査結果をもとに話し合ったところ、ブーツは本来の力を発揮できていないという結論に至った」
27歳のエニスは、数か月前にもスーパーウェルター級へ転向する機会を持っていた。もしそのときに154ポンド級への移行を決断していれば、バージル・オルティスJr.との一戦がウェルター級外での初戦となるはずだった。彼は真剣に悩んだが、時期尚早だと感じて踏みとどまった。
当時、エニス(34勝0敗、30KO)はIBFタイトルのみを保持しており、そのタイトルがもたらす望まぬ注目に悩まされていた。エニスはその王座を正規王者から奪取する機会を得られず、昇格によって王者となった。
ペンシルベニア州フィラデルフィア出身のエニスは、ウェルター級を離れる前に、王者からベルトを奪いたいと強く望んでいた。そして約2か月前、その目標を果たす。
4月12日、ニュージャージー州アトランティックシティのボードウォーク・ホールで、スタニオニスは壮絶な打撃を受け続けた。
エニスは6ラウンド連続でリトアニア人を痛めつけ、ついに陣営にタオルを投げさせた。エニスはスタニオニスのWBA王座と空位だったリング誌のタイトルを手に加えた。
リングサイドでその光景を見ていたハーンは、目の前の出来事を信じられなかった。スタニオニスの勝利は想定していなかったものの、競った試合になるとは考えていた。それでもなお、その特別な夜を振り返るたびに、ハーンの感嘆は深まる。スタニオニスへの敬意はもちろん、エニスがベストの状態ではなかった可能性を踏まえれば、その内容は驚異的だった。
「驚くべきことに、彼は身体能力の50%の状態でスタニオニスにあれだけのことをやってのけた」とハーンは語った。
エニスはさらなるタイトル統一を望んでいることを明言しており、
ブライアン・ノーマンJr.や
マリオ・バリオスとの対戦が優先事項となっていた。それに加えて、140ポンド級王者テオフィモ・ロペスからの執拗な挑発にも対応していた。
エニスは二つの可能性に気づいた。ひとつは、他の王者たちとリングで対戦するのがあまりにも難しいということ。もうひとつは、それらの試合を実現するには時間がかかりすぎるということだった。
次にエニスが誰と対戦するのかは不明だが、もし野心が変わらないのであれば、154ポンド級のすべての王者と注目選手を標的にするだろう。エニスが苦労して手に入れたタイトルの行方について、ハーンは彼がそれらを返上することになると見ている。
「そのベルトは返上される可能性が非常に高い。今週、会って話し合う予定だ」と語った。