ランキングを駆け上がり、世界タイトル挑戦のリングに立つためには、ただ勝つだけでは十分でないことが多い。
ボクサーがどのように勝つか、そして観衆を魅了する試合を見せられるかが、世界タイトル挑戦の機会に直結する。
ジャメイン・オルティスが再び王座を狙うなら、より目を引くパフォーマンスを披露し、印象的な勝利を収めなければならないことを理解している。
オルティス(19勝2敗1分、9KO)は、土曜日に急遽代役となったアンビオリクス・バウティスタと対戦し、それを証明するチャンスを迎える。試合はフロリダ州オーランドのカリブ・ロイヤルで行われる10回戦のジュニアウェルター級戦で、「モースト・バリュアブル・プロモーションズ」の興行として
DAZNで配信される。
バウティスタ(19勝2敗、11KO)は、元世界タイトル挑戦者である
スティーブ・クラゲット(39勝8敗2分、27KO)が負傷により出場を辞退したため、わずか1週間ほど前に代役として名乗りを上げた。
オルティスは
『ザ・リング・マガジン』に「以前は、勝てばそこに辿り着けると思っていた」と語った。
「勝つことは大事だが、それだけでは十分じゃない。まずは勝つこと、これが第一。そして第二に、印象的に勝たなければならない。三つ目は、売り出せるものを持っているかどうかだ。自分のパフォーマンスは商品になるのか? ハイライト映像に残るような試合をすること、それこそがビッグファイトにつながり、実現を容易にすると思う」
オルティスは、2024年2月にWBOジュニアウェルター級王者
テオフィモ・ロペス(22勝1敗、13KO)にユナニマスデシジョンで敗れた後、2連勝を挙げている。その試合内容は決して盛り上がるものではなかった。「ザ・テクニシャン」ことオルティスは、11月1日にクリスティアン・ルーベン・ミノを4ラウンドでストップし、続く3月15日にはヨマール・アラモに大差の判定勝ちを収めた。
オルティスが戦うこの階級では、ただ勝ち抜くだけではなく、それ以上のものを示すことが求められている。現在、ジュニアウェルター級はボクシング界でも屈指の激戦区となっており、実力ある挑戦者がひしめいている。新王者の
リチャードソン・ヒッチンズ(IBF)、
ゲイリー・アントワン・ラッセル(WBA)、
スブリエル・マティアス(WBC)がビッグファイトを狙い、2階級制覇王者のロペスがその先頭に立っている。
マサチューセッツ州ウースター出身のオルティスは、IBFで8位、WBAで10位(同団体のセカンダリー王座の一つを保持)、さらにWBCで11位、WBOでも11位にランクされている。
オルティスにとって再びベルトを狙うことは十分に現実的であり、彼自身も2度目の世界タイトル挑戦権を勝ち取るために待ち受ける試練を楽しみにしている。
「この階級は本当に熱い。ヒッチンズもいるし、テオフィモもいる。マティアスは非常にエンターテイニングだし、ラッセルは市場性やプロモーション面ではやや劣るが、この階級でも屈指の実力者だ」
「そのタイトルを狙っている他の選手たちも皆、手強い挑戦者だ。頂点に辿り着く道は決して容易じゃない。厳しい道のりになるし、運とチャンス、そしてスキル、そのすべてが噛み合う必要がある」