2024年最大の番狂わせとなった試合が、再び行われることになった。
ハイメ・ムンギアは、12月14日にティファナで行われた凱旋試合で、無名のフランス人コンテンダー、ブルーノ・スラセに6回ワンパンチでノックアウトされた衝撃の敗戦から、復讐に向けて時間を無駄にするつもりはない。
このスーパーミドル級の再戦は、4月12日にメキシコで行われる予定だと、ムンギアのプロモーターであるフェルナンド・ベルトラン(サンフェール・ボクシング代表)がザ・リング・マガジンに語った。
ただし、今回もティファナで行われるのか、あるいはトップランク社およびESPNとの共催になるのかについては、ベルトランは明言を避けた。ムンギアはこれまでゴールデンボーイ・プロモーションズとDAZNを主戦場としてきたが、直近2試合はトップランクとESPNが主催していた。
ムンギア(44勝2敗、35KO)とスラセ(26勝無敗2分、5KO)は先月対戦。ムンギアにとっては、2024年のハイライトとなる試合の締めくくりとして、勝利を飾るはずの一戦だった。ムンギアは1月にジョン・ライダーを圧倒してストップ勝ち、5月にはカネロ・アルバレスと接戦を演じて判定負け、9月にはエリク・バジニャンをKOで下していた。
しかし、スラセはキャリアを通じてミドル級で戦ってきたパンチ力の乏しい選手であり、紙面上ではムンギアにとって「冬の消化試合」と見られていた。実際、試合序盤は予想通りの展開となり、ムンギアは2回に強烈な左フックでスラセをダウンさせた。
ムンギアは試合を支配していたが、10回戦の第6ラウンド、スラセの右拳が炸裂。顎にクリーンヒットしたこの一撃で、ムンギアは立ち上がろうとしたものの、カウント内に立ち上がれずKO負けとなった。
スラセはムンギア戦でわずか19発しかパンチを当てていなかったが、その最後の一発は、2024年のボクシング界を震撼させた一撃となった。
この試合は、2024年の『ザ・リング・マガジン』アワードにおける「アップセット・オブ・ザ・イヤー」の候補6試合のひとつに選ばれており、授賞式は1月11日にロンドンで開催される予定だ。
Manouk Akopyanはザ・リング・マガジンの主任ライター。X(旧Twitter)およびInstagramで彼をフォローできる。