フラストレーションを募らせているジャイ・オペタイアは、ギルベルト“ズルド”ラミレスとの王座統一戦を実現させるために「減額でも構わない」と語り、長く続いている“堂々巡り”の交渉に終止符を打とうとしている。
戦績27勝無敗(21KO)のリング誌認定&IBFクルーザー級王者オペタイアは、5月13日にゴールドコースト・コンベンションセンターで無名ながら無敗のイタリア人、クラウディオ・スクエオ(17勝0敗、9KO)と防衛戦を行う予定だ。
しかし、オペタイアは昨年11月にリヤドでクリス・ビラム=スミスを破り、WBA・WBOの2冠王となったズルドとの対戦を模索してきたものの、実現に至らなかったことに「満足していない」と強調する。
「俺たちはまだ上を目指しているし、まだ終わってなんかいない」とオペタイアは『ザ・リング』に語った。「もっとベルトを集めなきゃならないし、ほかの階級にも挑戦したい。やるべきことは山ほどある。
今の自分に満足してるなんて言いたくない。ギアを上げて、さらに上のレベルへ行く準備はできている。満足なんてしていない。今はまだ、自分の望む場所にはたどり着いていないんだ」
今夏にはズルドとの対戦が組まれる見込みだったが、メキシコ出身のサウスポーであるラミレスは、まず6月28日にユニエル・ドルティコスとの指名戦義務を果たす必要がある。
それでもオペタイアは、「指名試合があるとはいえ、回避策はあったはずだ」と主張する。
「他にもやり方はあった。指名戦の話が出たのは最近だ。それまでにやれたはずの道はあった。実現は難しくなかった。ただ、あっちが手を伸ばせばいいだけ。俺は呼びかけてる。実現する時はすぐに来る。
俺たちはクルーザー級のトップ2。それが一番理にかなってる。他の試合なんて意味がない。俺とズルド、それ以外は考えられない。だから――とにかく戦おうぜ。さっさと決めて、ファンに求められてる試合を見せよう。
俺はいつでも準備できてる。電話一本くれ。契約書を送ってくれればいい。金のことなんてどうでもいい。試合を実現させるためなら減額でも構わない。
他の連中は俺じゃない何かを追ってる。でも俺は、4団体統一王者になって、そこからヘビー級に上がることしか考えてない。長くかかってるし、ずっと堂々巡りだ。『この試合のあとに』『次の試合のあとに』って言われ続けてるけど……じゃあ、一体いつなんだよ?」
この階級にはもうひとつベルトがある。WBC王者バドゥ・ジャック(28勝3敗3分、17KO)もまた指名挑戦者であるライアン・ロジッキー(20勝1敗1分、19KO)と、5月3日にリヤドでのサウル・アルバレス vs ウィリアム・スカル戦のアンダーカードで対戦予定だ。
統一王者を目指すオペタイアにとって、“緑と金のベルト”にも当然視線が向いている。
「ジャック? かかってこいよ。やろうじゃねぇか。あいつも指名試合があるんだろ。ロジッキーはしょっちゅう俺を呼び出してるけど、正直言って、どうでもいい。やりたいならやろう。でもあいつと戦っても、俺にとって得るものは何もない。俺は統一戦を追ってる。でもロジッキーがバドゥ・ジャックに勝ったら、もちろん戦うよ。喜んでやるさ。
ベルトを持ってない時はみんな強気に出るくせに、いざ手に入れたら、それを離さないように毎晩しっかり抱いて寝るようになるんだ。
俺の視線はベルトにロックオンされてる。統一戦しか見えてない。その道をふさぐやつは、全員ぶっ倒すしかない。トンネルの先にあるベルトを目指して、まっすぐ突き進むだけだ」