ニュージャージー州ニューアーク — 土曜夜に行われたミドル級の競り合いで、
ジャヒ・タッカーと
ロレンツォ「トラック」シンプソンはそれぞれに見せ場を作った。
ジャッジたちは最終的に、タッカーの手数、ボディへの攻撃、そしてシンプソンの強打をかわす技術を評価し、この重要な一戦での勝者として全会一致でタッカーを支持した。ジャックリン・アトキンス(97-93)、ジョン・マカイ(97-93)、トニー・ランディ(96-94)の3人全員が、プルデンシャル・センターで行われたヴィト・ミエルニツキ・ジュニア対カミル・ガージェリクのアンダーカードで、タッカーに軍配を上げた。
ニューヨーク州ディアパーク出身の22歳、タッカー(15勝1敗1分、6KO)は、2023年にニクラウス・フラズにマジョリティ判定で敗れ、続くフランシスコ・ベロン戦でマジョリティ・ドローに終わったあと、これで5連勝となった。
「ただただ決意だよ。本当に深く掘り下げる必要があった」とタッカーはザ・リング・マガジンに語った。「相手もこの試合に本気だったし、彼にとっても大きなチャンスだった。でも俺もこの試合を欲していたから、自分の手で掴みに行ったんだ。ボディショットで倒そうとしてた。彼は本当にタフだったけど、確実に動きを鈍らせることはできたと思うよ。」
25歳のサウスポー、ボルチモア出身のシンプソン(15勝3敗、9KO)は、これで過去5戦で2勝3敗となった。
第9ラウンドにタッカーが優勢を広げたかに見えた直後、第10ラウンド開始1分10秒ごろ、シンプソンが左ストレートをヒットさせタッカーを後退させた。しかし、その勢いを持続させることはできず、タッカーは最終ゴングまで戦い抜いた。
タッカーは第8ラウンドでも再びシンプソンにプレッシャーをかけ、ボディを狙った。ラウンド中のある打ち合いではシンプソンの頭を跳ね上げ、さらに時折シンプソンのパンチを巧みにかわす場面も見せた。
第7ラウンド中盤、シンプソンの左がヒットしたが、およそ20秒後にタッカーが左フックを当てて主導権を奪い返した。その一撃をきっかけにタッカーは攻勢に出たが、ロープ際に追い詰められたシンプソンも打ち合いの中で左を返し、応戦した。
第6ラウンドの終盤、タッカーが見せ場を作ろうと余裕を見せると、その隙を突いてシンプソンがゴング直前に右フックをヒットさせた。それ以前の打ち合いでは、タッカーが右を2発決めていた。
第5ラウンドでは両者が激しいボディの打ち合いを展開。シンプソンにクリンチされたタッカーは苛立ち、無理に振りほどこうとして、残り1分12秒の時点でダリ主審から厳しく注意された。
そのラウンド終盤、タッカーの右アッパーが残り15秒でヒットし、観客の歓声を呼んだ。シンプソンは頭を振って効いていないアピールをし、直後に強烈な左を返して応じた。
第4ラウンド開始直後、タッカーはシンプソンをロープへ追い込み、右の連打を浴びせた。このラウンドでは、第3ラウンドよりもはるかに有効打を多く奪った。
第3ラウンドでは、開始約1分でシンプソンの左がタッカーをロープ際まで後退させた。終盤にはシンプソンの右フックもヒットし、このラウンドでは彼がより積極的かつ正確なボクシングを見せた。
第2ラウンドは競り合いとなったが、タッカーが主導権を握り、多くのクリーンヒットを見せた。第1ラウンドも拮抗した内容で、両者ともに持ち味を発揮し、互いに有効打を当て合った。
Keith Idec は『ザ・リング・マガジン』の上級記者兼コラムニスト。X(旧Twitter)では @idecboxing で連絡可能。