派手なハイライト集と高まる注目を背負ってリングに上がったリバプールのジャック・ターナー(11勝0敗〔10KO〕)だったが、土曜夜の試合では、同じ街出身の経験豊富なライアン・ファラグ(23勝6敗〔6KO〕)を相手に、いくつかの疑問に答える必要があった。
果たしてターナーは、その驚異的なパワーを後半ラウンドまで持ち込めるのか?
ベテランのディフェンスに隙を作れるだけの戦術眼を持っているのか?
ファラグの経験が上回り、23歳の無敗の若者に初黒星をつけるのではないか?
しかし、ターナーは格上げされた相手を難なく攻略し、英国屈指のハードパンチャーとしての評価をさらに高めた。元欧州バンタム級王者であり、英連邦スーパーフライ級王者でもあったファラグを相手に、わずか2ラウンドで恐ろしいノックアウト勝ちを収めた。この試合は、ニック・ボール対アイルランドのTJ・ドヘニーによるWBA王座防衛戦のアンダーカードとして行われた。
両者の間で激しいやり取りがあったにもかかわらず、ファラグとの試合が正式に決まるまでには数か月を要した。そのため、ターナー陣営が、実績ある37歳との対戦に踏み切る前に慎重に時間をかけて準備を整えたのではないかと考える声もあった。
ファイター同士のやり取りは盛んだったものの、ファラグ戦の実現には数か月を要した。そのため、一部ではターナー陣営が、37歳の実力者との対戦に踏み切る前に慎重な判断をしていたのではないかという見方もあった。
しかし、ついに“リード”を外された“エル・テリア”は、その信頼に応えるかのように、またしても衝撃的なフィニッシュを見せた。
「見た目で判断するなよ。俺は生まれつき、神に授けられたパワーを持っていると信じてる」と試合後、ターナーはクイーンズベリーに語った。
「スーパーフライ級では、俺が全部ぶっちぎっていくつもりだ。だって、みんなはまだ俺の一部分しか見ていない。俺が何をできるかを知らないんだ。ボクシングもできるし、なんでも少しずつできる。でもまだそれを見せてないだけ。今日のパフォーマンスには本当に満足してるよ。」
「俺は最初からノックアウトを狙ってるわけじゃない。でも、一発当てて相手が俺のパワーを感じて、ダメージを受けてるのが分かった瞬間、そこからは一気に行く」とターナーは語った。
ターナーは、これまでに12人のプロ相手をわずか19ラウンドで片付けてきた。唯一、最終ラウンドまで生き残ったのはライト級のダーウィン・マルティネスだけで、その試合でも彼は2度のダウンを喫している。
とはいえ、ターナーはラウンド経験の少なさについてまったく気にしていない。
「まあ、早く片付けて早く夜を終えられるなら、それでハッピーさ。でもボクシングファンにとっても、みんなノックアウトを見たがってるだろ? だから今の自分のやり方には満足してるよ」と彼は語った。