アイザック・ルセロが8ラウンド終盤に放った猛攻が、土曜の夜にしっかり実を結ぶ。
メキシコのエンタメ系ジュニアミドル級戦士ルセロは、失速していくロベルト・バレンスエラに襲いかかり、クリーンで強烈なパンチを何発も叩き込み、サンアントニオのフロスト・バンク・センターで予定10回戦はレフェリーのマーク・ネルソンが割って入ってストップ。バレンスエラは、アイザック・クルス vs ラモント・ローチのアンダーカードで行われたこのファン好みの乱打戦が、8ラウンド残り1秒で止められたことに強く抗議した。
メキシコ出身のバレンスエラ(31勝6敗、29KO)は、その決定的な局面まではルセロのパワーをよく耐えていた。
一方
ルセロ(18勝0敗、14KO)、27歳は、これで7試合連続のKO勝ち。26歳のバレンスエラは、キャリア8年で3度目のストップ負けとなった。
ルセロが試合を終わらせた8ラウンドの猛ラッシュに入る前から、彼はバレンスエラに何発ものクリーンな右を叩き込んでいた。
6ラウンド前半、ルセロは多彩なパワーショットを一気に放ちバレンスエラを攻め立てる。しかしバレンスエラも耐え抜き、アッパーやフックを返して応戦。
4ラウンドも激しい打ち合いが続き、5ラウンドではルセロが勢いをつかむように多数の右をヒット。3ラウンドはサウスポーにスイッチしたことで流れを変え、特にストレートの左が効果的に決まった。
2ラウンドでは、バレンスエラとルセロが強打を何度も交換。バレンスエラはこの3分間でルセロのディフェンスの隙を見抜き、ジャッジの目を引く左アッパー3発をヒットさせた。
1ラウンド残り57秒、ルセロの右でバレンスエラが片膝をつく。バレンスエラはすぐに後頭部を打たれたとネルソンに抗議したが、ダウンはカウントされた。
ルセロの勝利の一つ前の試合では、ドミニカンのフェザー級コンテンダー、ルイス・ヌニェスがヘクター・ソサに10回戦のユナニマス判定で勝ち、無敗をキープする。
ヌニェスは硬質なジャブで常に攻撃の起点をつくり、とくに左フックを上に散らしながら、アグレッシブに出てくるアルゼンチン人ソサに十分な攻めを組み立てさせず、2人のジャッジの採点では大差の展開に。ジャッジのジェシー・レイエス(98-92)、イグナシオ・ロブレス(96-94)、ホセ・トーレス(97-93)がヌニェスを支持し、戦績は22勝0敗となった。
ソサは時折右を当てたものの、ヌニェスを効かせるには至らない。タフなアンダードッグは最後のゴングまで前に出続けたが、それでも(18勝4敗、9KO)のソサは直近9戦で4度目のユナニマス判定負けを喫した。
Keith Idecは『ザ・リング』のシニアライター兼コラムニスト。Xでは@idecboxing。