アイザック・ルセロは“愛されたい”。――もちろん、ファンからだ。
ルセロ(17勝0敗、13KO)は、PBC on Prime Videoの無料配信枠に抜擢され、土曜にテキサス州サンアントニオで行われる
イサック・クルス vs ラモント・ローチ・ジュニアの興行に登場する。
今回、S・ウェルター級10回戦でルセロと対戦するのは、同じメキシコのロベルト・バレンスエラ Jr.(31勝5敗、29KO)だ。
“ラ・ベスティア(野獣)”の異名を持つルセロは27歳の強打者で、周囲にはビッグネームが揃う。プロモーターはサンプソン・ルウコウィッツ、トレーナーはラスベガスのボブ・サントスという布陣だ。
PBCのバックアップを受けるルセロは
、5月に無敗だったオマール・バレンスエラを2ラウンドで衝撃KOした前回のようなパフォーマンスを続ければ、一気にスター街道を駆け上がる可能性が高い。
「一番ワクワクしているのは、この試合に勝って前に進み、ランキングを上げていけるチャンスがあることだ」とルセロは直近のメディアワークアウトで語る。
「メキシコを代表して戦うこの機会を持てることを本当に誇りに思う。ファンに胸を張ってもらえるように、自分に期待されている通りの選手になれるように、ベストを尽くしたい。ハードワークを続けて、自分の実力を証明するために集中し続けるつもりだ。」
ルセロとバレンスエラは本来、10月25日のセバスチャン・フンドラ vs キース・サーマン戦のアンダーカードで対戦する予定だった。しかし、
フンドラのキャンプ中の負傷で興行自体が中止となった。最初にこのカードが発表された際、ルセロは「バレンスエラとの戦争に備えている。自分のスタイルでファンを惚れさせる」と意気込んでいた。
「バレンスエラ Jr.は、この階級の強豪と渡り合ってきたタフなベテランで、今は連勝中だけど、今回こそ俺の時間だ。12月6日にその理由を見せてやる」とルセロは語る。「このチャンスをくれたチームに心から感謝しているし、ゴングが鳴ったら自分のスキルを披露して、最高の試合を見せる準備はできている。」
ほとんど無名に近いルセロは、ファンに愛される存在になるにはまだまだやるべきことが多く、自身が“
次のメキシカン・コンテンダー”として名乗りを上げるためにも努力が必要だと自覚している。
ルセロは2019年にロサンゼルスでプロデビューしたが、その後は戦績を積むためにメキシコへ戻った。15戦を終えた今年の春、ルセロはマンダレイ・ベイで行われたケイレブ・プラント vs ホセ・アルマンド・レセンディス戦のアンダーカードで、バレンスエラと対戦するショーケースのチャンスを得てラスベガスに戻ってきた。
ルセロは“ファイター一族”の出身だ。父イサイアス・ルセロ Sr.はメキシコのナショナル・ライトヘビー級王者として知られる。
そして今、二世ファイターであるルセロは、ボクシング界で最も層が厚いとも言われるこの階級で、自分自身の名前を確立しようとしている。
「メキシコ人であることは、努力さえすれば何だって可能だということを教えてくれた」とルセロは語る。「メキシコの世界王者のリストは本当に長い。その歴史を誇りに思うし、もちろん自分の名前もそのレガシーに加えたい。」
「これからも夢を追い続けるし、家族のために戦い続ける。家族こそが、ジムで毎日自分を突き動かす一番の原動力なんだ。」
Manouk Akopyanはリングの主任ライター。Xとインスタグラムで @ManoukAkopyan をフォローできる。