ボクシング、ロサンゼルス2028オリンピック正式復帰が決定 – IOCが全会一致で承認
ボクシングは、028年ロサンゼルスオリンピック の競技プログラムに正式復帰することが決定した。これは国際オリンピック委員会(IOC)の加盟国による全会一致の投票によるものである。
この投票は、IOC第144回総会 において、木曜日の午前中にアテネで行われた。トーマス・バッハIOC会長が「ロサンゼルスでのボクシング競技を支持する者は手を挙げてほしい」と呼びかけると、全員が賛成を表明。反対票はなく、棄権者もいなかった。
笑顔のバッハ会長は、「ボクシングがオリンピック競技に戻ることを承認していただき、ありがとうございます。これで素晴らしいオリンピック・ボクシング・トーナメントを楽しみにすることができます」と語った。
ボクシングは、国際ボクシング協会(IBA、旧AIBA)を巡るIOCの懸念により、オリンピック競技としての存続が危ぶまれていたが、今回の決定により不安は払拭された。
IOCは2019年、旧AIBA(現IBA) に対し、財務の透明性、ガバナンス、倫理的問題 を理由に活動停止処分を下した。その後、2023年にはオリンピック競技団体としての認定を正式に剥奪。これはIOCの歴史上、国際競技連盟に対して初めて下された決定 だった。
そのため、東京2020大会とパリ2024大会では、IOCの特別タスクフォース がボクシング競技の運営を担ってきた。しかし、IOCは2028年大会においても同様の措置を取ることはないと明言していた。
このため、ボクシングは当初、ロサンゼルス2028の競技プログラムには含まれていなかった。しかし、ボクシングのオリンピック競技存続を目的とする新たな国際連盟「ワールド・ボクシング」 が設立され、IOCにとって新たな選択肢が生まれた。
ワールド・ボクシング は設立以来、5大陸の88の国際ボクシング連盟が加盟 し、500,000人以上のボクサーを擁する団体へと成長。そして、『ザ・リング』の報道によると、今年2月下旬にIOCがワールド・ボクシングに「暫定的認定」を付与。これが、ロサンゼルス大会へのボクシング競技復帰を確実にする最も明確な兆しとなった。
そして月曜日、バッハ会長 は、自身が率いるIOC理事会 がボクシングの2028年大会への再選定を承認したことを発表。ただし、IOC総会での正式な投票を経て確定する という条件付きだった。
そして木曜日、アテネで開催されたIOC総会において、全会一致でこの決定が正式に承認された。その瞬間、元世界ミドル級王者ゲンナジー・ゴロフキン(ワールド・ボクシング・オリンピック委員会会長)や、ワールド・ボクシング会長ボリス・ファン・デル・フォースト らが見守る中での歴史的な決定となった。
バッハ会長 は次のようにコメントした。
「プログラム委員会の提案が全会一致で可決されることは滅多にない。しかし、この委員会はその記録を次々と塗り替えている。」
さらに、ワールド・ボクシングの関係者に向けて祝辞を述べた。
「ワールド・ボクシング、そして新たな連盟の皆さん、おめでとうございます。ようこそ、そしておめでとう。では、また仕事に戻ろう!」