紆余曲折と論争に満ちた長い道のりを経て、ついに
ダルトン・スミスにとって生涯最大の瞬間が訪れた。
スミスは今週土曜日、ニューヨーク・ブルックリンのバークレイズ・センターで、
WBC140ポンド級王者スブリエル・マティアスに挑み、初の世界タイトル戦に臨む。当初、この両者は11月22日、『The Ring IV』のアンダーカードで対戦する予定であったが、交渉はまとまらず、試合はパースビッドに持ち込まれた。結果的に、マティアスのプロモーターであるフレッシュ・プロダクションズが
190万ドル(約140万ポンド)の提示額でパースビッドを制している。
試合は一時、開催自体が危ぶまれた。プエルトリコ・ファハルド出身のマティアス(23勝2敗、22KO)が、11月9日に実施されたVADA検査で、
パフォーマンス向上薬オスタリンに関する分析結果で陽性反応を示したためである。ただし、検出量が基準値を下回っていたことから、ニューヨーク州アスレチック・コミッションおよびWBCは、試合の実施を認めている。
『The Ring』誌ジュニア・ウェルター級7位のスミス(18勝0敗、13KO)は、直近の試合でマチュー・ジェルマンから3度のダウンを奪い、ユナニマス・デシジョン勝ちを収めた。一方、同誌140ポンド級2位にランクされるマティアスは、7月12日、
当時のWBC王者アルベルト・プエジョ(24勝1敗、10KO)との激戦をマジョリティ・デシジョンで制し、2度目の王座戴冠を果たしている。
直近の試合:4月19日、イングランド・シェフィールドのパーク・コミュニティ・アリーナで
マチュー・ジェルマンに12回判定勝ち。
オッズ:ドラフトキングス・スポーツブックによると、スミスは+125のアンダードッグである。
スミスはどう勝つのか?スミスは、切れ味鋭いストレートの右と右アッパーを持つ、完成度の高いボクサー・パンチャーである。さらに、十分以上のボディ攻撃も武器としており、それがこれまでのキャリア最大の勝利、元世界挑戦者ホセ・セペダに対する5回KO勝ちにつながった。
勝利を手にするためには、これらすべての武器を最大限に生かす必要がある。
マティアス攻略の設計図自体は、それほど難しいものではない。しかし、それを実行し、最大12ラウンドにわたって耐え抜くことは、まったく別次元の挑戦である。
スミスは、動き続けることと踏みとどまることのバランスを見極めなければならない。マティアスは執拗なプレッシャーをかけ、ほとんど手数を止めないファイターだが、ダメージを与えるためには足を止めてパンチを打つ必要がある。スミスは、マティアスを回転させるか後退させ続けなければ、安定した成功を収めることはできない。
また、マティアスが明らかに効いている場面を除き、無理にノックアウトを狙わず、確実に有効打を当てることに徹する必要もある。すべてのパンチに力を込めすぎたことで、プエジョは序盤に失速し、マティアスに重要なラウンドを奪われた。その後、元王者は持ち直したものの、時すでに遅かった。
リアム・パロは、有効打を当てながらマティアスを回転させ続けるというゲームプランを完璧に遂行し、その結果として番狂わせを演じている。
マティアスの高いガードを打ち抜き、スミスのストレート右や右アッパーを当てられるかどうかは、この試合の流れを左右する重要な要素となる。序盤から執拗にボディを攻めることも、マティアス特有の猛烈なペースを落とす助けとなるだろう。
スミスが勝てば何を意味するのか?スミスが勝利すれば、世界の140ポンド級トップクラスの一人であることを確固たるものにする。これまで対戦してきた相手のレベルを理由に、スミスの実力に疑問符を付ける声も少なくなかった。
しかし、マティアスに対して決定的な勝利を収めることができれば、その疑問に明確な答えを示すことができる。さらに近い将来、同じく無敗を誇る英国人、アダム・アジム(14勝0敗、11KO)との魅力的な一戦への布石ともなり得る。
関係者の声:「彼は地元で、ファンやジャッジの後押しを受けると言う人もいるけど、そんなことを気にしても仕方がない。自分は最高のダルトン・スミスを見せるだけだ。あとはジャッジに任せるしかないし、それは自分のコントロール外なんだから、悩んでも意味がない」
配信情報:試合は日本時間では日曜午前にあたるが、米東部時間午後8時開始の興行は、PPV.comにて54.99ドルで配信される。