国際オリンピック委員会(IOC)は、2028年ロサンゼルス大会(LA28)で、ボクシング競技において男女平等の階級数を採用するという歴史的決定を発表した。
IOCがロサンゼルス大会でのボクシング競技の復活を決定したことに続き、大会での競技構成が正式に明らかとなった。
中でも最も注目すべき変更点は、男子と女子のいずれも7階級で競技が行われ、出場枠124名ずつが平等に割り当てられることだ。
女子ボクシングが初めて五輪競技として採用されたロンドン2012大会とリオ2016大会では、フライ級・ライト級・ミドル級の3階級のみだった。
その後、東京2020でフェザー級とウェルター級が加わり5階級に拡大。さらにパリ2024ではバンタム級が追加され、女子は6階級で実施されることになっていた。今回の決定により、男女ともに7階級という完全な平等が初めて実現する。
今回、女子の競技には新たに70kgのライトミドル級が追加されることになった。この階級は、65kgのウェルター級と、これまで最重量だった75kgのミドル級の間に位置する。
一方、男子の競技は55kgのバンタム級からスタートし、90kg超のスーパーヘビー級までの全7階級で構成される。ラインナップには、ライト級(60kg)、ウェルター級(65kg)、ライトミドル級(70kg)、ライトヘビー級(80kg)、ヘビー級(90kg)も含まれている。
このIOCの決定について、ワールド・ボクシング(World Boxing)会長ボリス・ファン・デル・フォーストは次のようにコメントしている。
「ボクシングは誰にでも開かれた、包括的なスポーツです。LA28で男子と女子の階級数が平等になるというIOCの決定を歓迎します。
この決定は、スポーツ全体にとって重要な節目となり、2012年のロンドン大会で女子ボクシングが五輪競技として初採用された際(当時は3階級)からの大きな進歩を示すものです。」
「ワールド・ボクシングは、オリンピック・ムーブメントの中で前向きな役割を果たすことに尽力しており、IOCと緊密に連携しながら、男女それぞれの選手にとって素晴らしい舞台となるボクシング競技を実現し、我々のスポーツの魅力を最大限に発信できる大会にしていきたいと考えています。」