【カリフォルニア州バンナイズ】――タイソン・フューリーはすでに引退し、オレクサンドル・ウシク、アンソニー・ジョシュア、デオンテイ・ワイルダーといった面々も、いずれも35歳を超えている。
ヘビー級ボクシング界では、今後数年で「世代交代」が避けられない状況にある。そしてそのバトンを受け取る存在として注目されているのが、現在IBF王者のダニエル・デュボア(27歳)、2024年の『リング』誌プロスペクト・オブ・ザ・イヤーに選出されたモーゼス・イタウマ(20歳)、2020年東京五輪の米国代表として銀メダルを獲得したリチャード・トーレスJr.(25歳)らである。
そして、見逃せない重要な存在としてその一角に食い込んできているのが、グルゲン・ホヴハニスヤン(7戦7勝6KO)。身長6フィート7インチ(約201cm)、体重約300ポンド(約136kg)の27歳アルメニア人で、殿堂入りトレーナーのジョー・グーセンの指導を受けている。
ホヴハニスヤンは、4月18日にオーランドのカリブ・ロイヤルで開催されるBoxlab Promotionsの興行で、8回戦として“400ポンドの巨漢”ダジュアン・キャロウェイ(11勝3敗、9KO)と対戦し、自身のキャリアにおける次のステップを踏むことになる。この試合はDAZNで配信される予定だ。
「400ポンドのヘビー級選手がいるなんて聞いたのは初めてだったよ」と、ホヴハニスヤンはロサンゼルスのテングース・ボクシングジムでのスパーリング後に『ザ・リング・マガジン』の取材に答えた。「でも、こういうタイプの試合をするのは嬉しいね。いろんなスタイルの相手と戦う必要があるから。今回の試合に向けて、これまでで一番ハードにトレーニングしてきたよ。4月18日には、それが分かるはずだ。」
ホヴハニスヤンは現在、昨年12月の試合での不安定なパフォーマンスを払拭すべく、強い意気込みでトレーニングに臨んでいる。その試合では、体重約310ポンドのサモア出身パトリック・マイラータと対戦。ホヴハニスヤンは目の周囲に打撲を負い、数度グラつかされる場面も見られた。
試合当時、ホヴハニスヤンは数週間にわたる体調不良と戦っており、試合当日の朝には結膜炎を発症していたという。
「リングに上がったとき、体調は最悪だった」とホヴハニスヤンは語る。「最初のコンビネーションを打った時点で、力がまったく入らないのがわかった。リングの中で死にかけているような感覚だったけど、何とかして勝ち切らなきゃいけなかった。パトリックには感謝している。彼との試合で、俺はもっと強く、もっと良い選手になれた。ああいう経験が必要だったんだ。多くのプロモーターは選手を守りすぎて、ステップアップしたときに何もできない。でも俺は、経験を得た。」
トレーナーのジョー・グーセンは「マイラータ戦のホヴハニスヤンはコンディションの50%だった」と振り返る。
「本当に大変な試合だった」とグーセンは『ザ・リング・マガジン』に語った。「毎回の試合が簡単にいくわけじゃない。あれだけ強打を受けたのは初めてだっただろう。でも彼は耐えて、7~8ラウンドには試合を盛り返した。もしあれが10ラウンド制だったら、グルゲンがKOしていたと思う。あの夜はネガティブな要素も多かったが、それでもグルゲンの姿勢には満足している。タフでスキルもある相手に対して、あれだけの勇気を見せてくれたことを誇りに思っている。」
ホヴハニスヤンはこれまで体重270ポンド台(約122kg前後)で試合を行ってきたが、今回のキャロウェイ戦では290ポンド(約132kg)でのリングインを予定している。なお、キャロウェイは先月、無敗だったアイルランド人ヘビー級トーマス・カーティが第2ラウンドに脚を負傷した後にTKO勝ちを収めている。
「自分のボクシングスタイルに集中するよ。彼(キャロウェイ)は危険な相手だ」とホヴハニスヤンは語る。「試合ごと、対戦相手ごとに自分たちは成長している。ジョー(グーセン)は自分にとって良いハードトレーニングを課してくれる。」
ヴァルタン・トロシアンがマネジメントするホヴハニスヤンは、その滑らかで強打を兼ね備えたスキルから「将来性の高い逸材」として注目されてきた。これまでPBCの興行にも登場しており、2022年のプロ4戦目ではマイケル・コフィーをストップして強烈なインパクトを残している。
本来であればその勢いを保ったまま、2023年に開催されたジャーボンタ・デービス対ライアン・ガルシア戦のアンダーカードで、元IBF世界王者チャールズ・マーティンとの対戦が予定されていたが、試合2週間前に肋骨を負傷し、無念のキャンセルとなってしまった。
ホヴハニスヤンはこれまで体重270ポンド台(約122kg前後)で試合を行ってきたが、今回のキャロウェイ戦では290ポンド(約132kg)でのリングインを予定している。なお、キャロウェイは先月、無敗だったアイルランド人ヘビー級トーマス・カーティが第2ラウンドに脚を負傷した後にTKO勝ちを収めている。
「自分のボクシングスタイルに集中するよ。彼(キャロウェイ)は危険な相手だ」とホヴハニスヤンは語る。「試合ごと、対戦相手ごとに自分たちは成長している。ジョー(グーセン)は自分にとって良いハードトレーニングを課してくれる。」
ヴァルタン・トロシアンがマネジメントするホヴハニスヤンは、その滑らかで強打を兼ね備えたスキルから「将来性の高い逸材」として注目されてきた。これまでPBCの興行にも登場しており、2022年のプロ4戦目ではマイケル・コフィーをストップして強烈なインパクトを残している。
本来であればその勢いを保ったまま、2023年に開催されたジャーボンタ・デービス対ライアン・ガルシア戦のアンダーカードで、元IBF世界王者チャールズ・マーティンとの対戦が予定されていたが、試合2週間前に肋骨を負傷し、無念のキャンセルとなってしまった。
Manouk Akopyanは『ザ・リング・マガジン』の主任ライターです。X(旧Twitter)およびInstagramでは @ManoukAkopyan で連絡が可能です。