かつてグイド・ヴィアネッロも、いまリチャード・トーレスが立っているその位置にいた。
イタリア出身のオリンピアンであるヴィアネッロは、プロモーターのトップランクによって大きく期待されたヘビー級の有望株であり、世界タイトル挑戦が運命づけられているかのように見えた。身長6フィート6インチ(約198cm)、体重242ポンド(約110kg)のヴィアネッロは、その体格と時折見せるパフォーマンスからも、まさに本物のように見えた。彼はプロ7連勝を飾り、そのすべてをKOまたはTKOで終わらせていた。
しかし、無名のキングスリー・イベとの6回戦でのマジョリティ・ドローにより、2020年10月には一気に「有望株」から「疑問符付きの選手」へと評価が変わった。そして2023年1月には、もう一人の伏兵ジョニー・ライスによって左眉の上に深くグロテスクなカットを負わされ、守備面の課題が浮き彫りとなったヴィアネッロは、プロ初黒星を喫した。
パンチによって生じたカットが原因で敗れたそのTKO負けは、グイド・ヴィアネッロにとってキャリアと試合への準備方法、そして誰と組むかを見直すきっかけとなった。その後、ナイジェリアのコンテンダー、エフェ・アジャグバとのスプリット判定にも敗れたが、約1年前に行われたその10回戦については、トップランク創設者のボブ・アラムが「どちらに転んでもおかしくなかった」と語っている。
その後もヴィアネッロは、アラムのマッチメイカーが提示したさらに厳しい2戦を迷わず受け入れた。直近では、今週土曜日のラスベガスでのリチャード・トーレスとの10回戦がその一つだ。30歳となったヴィアネッロは、自信満々でこのメインイベントに臨む。というのも、前戦で比較的楽にアルスランベク・マフムドフを処理し、第7ラウンドでストップしたからだ。
マフムドフ(19勝2敗、18KO)はその前の試合で、ドイツのアギット・カバイェル(26勝0敗、18KO)にボディブローで崩されTKO負けを喫していた。それでも、ヴィアネッロが2023年8月17日にカナダ・ケベックシティのヴィデオトロン・センターでマフムドフを圧倒した内容は、関係者を強く印象づけた。
「違いははっきり見えた」とヴィアネッロは木曜日、パームス・カジノ・リゾートでの記者会見で語った。「成長すると、人生がどう動いているのか、自分がどこにエネルギーを注ぐべきかが分かってくる。だから、今の自分のエネルギーは一つの方向にしか向いていない。そして、マフムドフ戦は自分にとってただのウォームアップだった。今がプロキャリアの本当のスタートだよ。……あれは簡単な試合だった。」
身長6フィート2インチ(約188cm)、体重229ポンド(約104kg)のトーレスよりも体格で勝るヴィアネッロだが、この試合が決して楽なものではないことを理解している。カリフォルニア州トゥラリー出身のサウスポー、リチャード・トーレスは常にプレッシャーをかけ続けるスタイルで、プロ転向からの3年間で12勝11KOと、ほぼすべての相手をノックアウトしてきた。
ヴィアネッロ(13勝2敗1分、11KO)との対戦は、2021年8月の東京五輪で銀メダルを獲得し、トップランクと契約して以来、トーレスにとって最も危険な挑戦となる。
「リチャードはとても強い選手だ」とヴィアネッロは語った。「彼は僕と同じく若くて――まあ、彼の方が若いけど(25歳)。僕たちは若い者同士の対決になる。彼はサウスポーで、力強いファイターだし、オリンピックのメダリストでもある。だから彼には大きな敬意を払っているよ。でも……自分の強いメンタル、強い足腰、強いパンチがあれば、この試合に勝つためのすべてが揃っている。」
トーレス対ヴィアネッロは、ESPN+で配信される全9試合の興行のメインイベントとして、パームスのパール・シアターから届けられる。ドラフトキングスによれば、トーレスはおよそ2対1のオッズで有利と見られている。
セミファイナルでは、メキシコのジュニアウェルター級コンテンダー、リンドルフォ・デルガド(22勝0敗、16KO)が、ドミニカ共和国のサウスポー、エルビス・ロドリゲス(17勝1敗1分、13KO)と10回戦で対戦する予定。デルガド対ロドリゲスは、東部時間午後10時(太平洋時間午後7時)を少し過ぎた頃に開始される見込みだ。
アンダーカードの中継は、ESPN+で東部時間午後5時30分(太平洋時間午後2時30分)から開始される予定。
Keith Idecは『ザ・リング・マガジン』の上級記者兼コラムニスト。X(旧Twitter)では @idecboxing で連絡可能。