ジョルジオ・ヴィジオリは飛躍の一年を過ごし、オルダーショット出身の22歳ライト級は、2025年を自身初のプロ王座を腰に巻いて締めくくる。
ロンドンのO2インディゴで行われたジョー・ハワースとの10回戦で勝利したヴィジオリは、
DAZNの生中継で空位のイングランド・ライト級王座を獲得する。
ハワース(14勝2敗、4KO)は大きなアンダードッグとして試合に臨んだが、かつては有望株として注目された存在である。ウィガン出身の23歳はプロ序盤に猛然としたスタートを切ったものの、2023年にジョシュ・サンドフォードのスピードに屈する。
ハワースはその後立て直してきたが、今回もスピードに苦しむ。フェイントを織り交ぜ、ジャブを小刻みに突き、間合いを出入りする切れ味鋭いヴィジオリ(10勝0敗、6KO)は、サウスポーの左でハワースのわずかなミスをことごとく突く。
右目が腫れ上がりながらもハワースは冷静さを失わず、次第にヴィジオリをロープへ追い込む場面を増やす。しかし手数が足りず、ヴィジオリは鋭い連打をまとめては間合いの外へと退く。
第4ラウンドにはハワースが試合に足場を築く。目立つ有効打は依然としてヴィジオリから放たれていたが、ハワースはスピードに慣れ、待つのではなくヴィジオリと同時にパンチを放ち始める。
ハワースの奮闘に非はないが、繊細さと正確さが及ばない。ヴィジオリは短く鋭いカウンターを当て、徐々にハワースを切り崩していく。
それでも決定的なダメージを与えるには至らず、第7ラウンドにはヴィジオリ自身の鼻からも出血し、被弾が増え始める。
ヴィジオリはキャリアで最も厳しい戦いを強いられるが、常に一歩先を保ち続ける。第9ラウンドにはハワースの気持ちが折れかけ、前進が止まりロープに詰められて強打を浴びる。それでも反撃を返し、最終ゴングまで闘志を示す。
スコアは100-91、98-92、97-93で、ヴィジオリの大差ユナニマス・デシジョンとなる。
ヴィジオリは初めてフル10ラウンドを戦い、多くの課題をクリアした一方で、新年にジムへ戻れば取り組むべき点も少なくない。