リング誌&フライ級4団体統一王者の
ガブリエラ・フンドラにとって、またもや“仕事の延長”のような一夜になった。
アレクサス・クビツキとの世界タイトル防衛戦で、難なく3試合連続のストップ勝ちを収めたのだ。残る大きな疑問は「彼女に匹敵できる相手は誰なのか?」ということだ。
この夜、対峙したカナダの挑戦者クビツキには明確な作戦があったが、防御力やパンチ力が不足しており、そのプランを効果的に遂行することはできなかった。クビツキは序盤から距離を詰め、接近戦でフンドラを崩そうとしたものの、統一王者は冷静に対応。すぐに長いリーチを活かして押し返し、クビツキを後退させた。
同じ展開は2回中盤でも繰り返され、フンドラ(17勝無敗、9KO)は体を攻めながらポジションを奪い合い、大きなオーバーハンドライトを含む有効打を叩き込んでいった。至近距離での作戦はクビツキにリターンをもたらさなかった。
むしろ、サイズで勝るフンドラが徐々に主導権を握り、ボディ打ちでクビツキ(13勝2敗、2KO)を後退させ、3回には余裕の笑みを浮かべながら打ち合いを制していた。
4回中盤になると、クビツキのコーナー陣営は懸念を強めていった。頭の動きが乏しく、手数も少ないため、王者の圧力を食い止めることができなかったからだ。
レフェリーは、22歳のクビツキの頭部に重いパンチが何度も直撃する状況に危機感を覚え、第7ラウンド開始前に厳しく警告を与えた。だが1分後、フンドラが再び連打を浴びせ始めたところで、レフェリーは試合を止めた――十分に見たと判断したのだ。