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無から伝説へ──マニー・パッキャオ、殿堂入りと次戦への意欲
インタビュー
Nate Marrero
Nate Marrero
RingMagazine.com
無から伝説へ──マニー・パッキャオ、殿堂入りと次戦への意欲

史上唯一の8階級制覇王者マニー・パッキャオが、国際ボクシング殿堂にその名を刻んだ。

フィリピンのスーパースターであるパッキャオは、ニューヨーク州カナストータで日曜日に行われた2025年度の殿堂入り式典で、マイケル「セカンド・トゥ」ナン、ヴィニー・パズ、メアリー・ジョー・ソーンダース、イェシカ・チャベス、アン・ソフィー・マティスらと共に殿堂入りを果たした。

「無から有になった、それが自分の人生とキャリアの始まりだった」とパッキャオは『ザ・リング』に語った。「でも諦めなかった。努力して、犠牲を払って、神を信じ、神に祈って、いろんなことをやってきた。それで今の自分があるんだ」。


1995年に始まったパッキャオのキャリアは、数々の名勝負とともに語り継がれている。2006年から2012年にかけて4階級にまたがる15連勝を記録し、そのうち9勝は殿堂入りを果たした強豪たちから奪ったものだった。これにより、彼はフロイド・メイウェザー・ジュニアと並び、その時代を代表するパウンド・フォー・パウンド選手とされた。

パッキャオ(62勝8敗2分、39KO)は、フアン・マヌエル・マルケス、マルコ・アントニオ・バレラ、エリック・モラレス、ティモシー・ブラッドリーといった殿堂入り選手にそれぞれ2勝ずつ挙げており、さらにミゲール・コット、オスカー・デラホーヤ、リッキー・ハットン、シェーン・モズリーにも勝利している。



なかでも、マルケスとの4戦は21世紀最高のライバル関係のひとつとして世界中のボクシングファンを魅了した。パッキャオは2勝1敗1分と勝ち越しているが、本来なら3戦で決着していたはずだと語る。理由は、2004年5月8日の初戦でのバート・クレメンツ判定の誤りだった。

「1ラウンドで3回倒してるのに、クレメンツのスコアは10-7だった。あれは10-6にすべきだったんだ。そうしていれば引き分けではなく自分の勝ちだったし、4戦目なんてなかったはずだ」。

もしクレメンツが、他のジャッジであるガイ・ジュトラスやジョン・スチュワートと同様に初回を10-6と採点していれば、パッキャオはスプリットドローではなくマジョリティ判定で勝利していたはずだ。クレメンツはこの試合をドローと採点し、ジュトラスは115-110でマルケス、スチュワートは115-110でパッキャオとした。


その後、パッキャオは2008年3月15日の再戦をスプリット判定で制し、2011年11月12日の第3戦をマジョリティ判定で勝利。2012年12月8日の第4戦では、マルケスに6回KOで敗れている。

現在46歳のパッキャオは、さらなる歴史を築くべく、7月19日にラスベガスで行われるWBC世界王者マリオ・バリオスとの一戦で、自身が持つボクシング史上最年長のウェルター級王者記録の更新を目指している。

この記録は、2019年7月20日に当時のWBAウェルター級王者キース・サーマンをスプリット・ディシジョンで下した際、42歳で樹立したものだ。

すでにその偉業は確立されているが、ボクシングへの愛情、そして競技への渇望が、パッキャオを再びバリオス(29勝2敗1分、18KO)のベルトへと向かわせた。

「こういうトレーニングキャンプが本当に好きなんだ」とパッキャオは語った。「キャンプでの規律、日々のルーティン、そして試合のプロモーション――インタビューを受けることも含めて、あのボクサーとしての日常が恋しかった」。

パッキャオの最後の試合は2021年8月21日。エロール・スペンス・ジュニアが試合の2週間足らず前に目の負傷で欠場となり、代役として急きょ出場したヨルデニス・ウガスに、判定3-0で敗れている。

この敗戦でパッキャオの年齢は隠しきれなかったが、彼は急な対戦相手の変更と、パラダイム・スポーツ・マネジメントとの法的トラブルが準備に大きく影響したと語っている。

「対戦相手の変更に加えて、当時はパラダイムとの訴訟の件で非常に悩まされていた。彼らはトレーニングキャンプ中にあらゆる手段で邪魔をしてきた。あの試合に100%集中できていなかったと断言できる。彼らは、俺がトレーニングしているジムにまでやって来たんだ」。

カリフォルニア州の裁判所は2024年、パッキャオに有利な判決を下し、ウガス戦を実現させたことがPSMとの契約違反には当たらないと認定した。2023年の初審ではPSM側の主張が認められ、パッキャオに510万ドルの損害賠償を命じていたが、この判断は覆された形だ。

あれから約4年、パッキャオはこの空白期間が自身にとって良い休養となり、バリオス戦に向けて肉体が完全に回復したと確信している。そして、雑音のない集中したトレーニングキャンプの中で、かつて彼を21世紀最高のファイターの一人へと押し上げた原動力を再び見出している。

「飢えが戻ってきた。決意も戻ってきた。キャリアに戻っただけじゃない。あの決意と貪欲さが、また自分の中にある」。

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