ロンドン(イングランド)発──
サム・ノークスのマネージャーは、WBO世界ライト級王座決定戦でノークスが
アブドゥラ・メイソンを一方的に痛めつけることになり、その結果としてリヤドを後にする頃には罪悪感すら覚えるだろうと予測している。
ノークス(17勝0敗、15KO)とメイソン(19勝0敗、17KO)は、WBO世界ライト級の空位王座を懸けて、11月22日にサウジアラビア・リヤドのANBアリーナで
激突する。両者とも無敗の135ポンド戦士同士による一戦で、『ザ・リング』誌の大型イベント「Night of Champions」の一部として開催される。
21歳のメイソンはクリーブランド出身で、世界でもトップクラスのプロスペクトと見なされている。今回が初の12ラウンド制での試合となり、初めて世界タイトル獲得のチャンスを手にする。一方で、ブックメーカーの予想ではノークスが大きく不利とされている。
だが、ノークスのマネージャーであるフランシス・ウォーレンは、その評価が過小評価されすぎていると考えており、ノークスの方がメイソンよりもキャリアの質で明らかに勝っていると主張している。たとえプロ戦績で2戦少ないとしても、だ。
「サムには経験がある」とウォーレンは『ザ・リング』誌に語った。「彼は英国、コモンウェルス、ヨーロッパの王座を獲得してきた。たしかに対戦相手が世界トップレベルとは言えないかもしれないが、イヴァン・メンディやライアン・ウォルシュといった相手との12ラウンド経験を積んできた」。
「そういった試合こそが真の学びの場なんだ。一方のアブドゥラは、タイトル戦を2〜3回経験しただけ……。彼は荒々しく攻め立てられる側であり、叩きのめされる立場にある。私はそれを100%確信している」。
「というより、サム・ノークスという男は、ああいう性格だから、おそらく試合が終わったあと、アブドゥラ・メイソンに対してやったことを少し悪く思うかもしれない。だって相手はまだ21歳の若者だからね。だけど、サムは完全に“探して仕留める”つもりでリングに上がるよ」。
「今の時点で、これはサムにとって望みうる最高のチャンスだと本気で思っている」。
現在、ノークスは
『ザ・リング』誌のライト級ランキングで8位、メイソンは9位に位置しており、この階級はスター選手がひしめく激戦区となっている。ウォーレンは、ケント州メイドストン出身で元屋根職人のノークスがメイソンの“ハイプ列車”を派手に脱線させれば、もはや無視できない存在になると語っている。
「もしサムがあそこでメイソンをノックアウトすれば、彼の評価は一気に跳ね上がる」とウォーレンは語った。「シャクール・スティーブンソンやジャーボンタ・デイビスのような選手との対戦が現実味を帯びてくる。本当に巨大な夜になるだろう」。
「でもまず何よりも大事なのは、リングに上がって“仕事”をやり遂げることだ。断言するよ──ベストなパフォーマンスのサム・ノークスなら、アブドゥラ・メイソンには毎回勝つ」。
「一度でもサムに捕まったら、もう振りほどけないよ。サムはときに“性格の悪い小僧”にもなれるし、その夜に限ってはアブドゥラ・メイソンへのリスペクトなんて1ミリも持たないだろう」。
「ノークスは、自分について誰が何を言っているかなんて気にしていない。ただ、自分とジムのコーチたちで積み上げてきた“宿題”の成果だけを気にしている」。
「そして彼は、この10週間で積み重ねてきた努力をすべて信じてリングに上がるだろう。絶対に一切の妥協はしないし、WBOのベルトを持って帰ってくると保証するよ」。