プロモーターのフランク・ウォーレンは、
ダニエル・デュボアに対し、ヘビー級の伝説であるロッキー・マルシアノとジョージ・フォアマンの闘志を宿し、今週土曜日にヘビー級の覇者
オレクサンドル・ウシクを打倒するよう呼びかけた。
デュボア(22勝2敗、21KO)とウシク(23勝無敗、14KO)は、今週末にロンドンのウェンブリー・スタジアムで
『The Ring』誌認定王座およびヘビー級4団体統一王座を懸けて激突する。ナショナル・スタジアムにはおよそ9万人の観衆が詰めかける見込みであり、
試合はDAZNのPPVで生中継される。
2023年8月、現IBF王者のデュボアはウシクと対戦し、9ラウンドTKOで敗れた。しかしその後、3連続の印象的なストップ勝利を挙げ、最後の勝利は
アンソニー・ジョシュアを相手にしたものであり、今回さらに大きな舞台で再びウクライナの王者と拳を交えることとなった。
ウシクはここ数年でヘビー級の偉大な王者の1人としての地位を確立しており、アンソニー・ジョシュアと
タイソン・フューリーを含む4試合でいずれも勝利してきた。本人も38歳という年齢を意識し、残るキャリアはあと2試合だと語っている。
デュボアは未だ無敗のウシクに対しオッズでは+300のアンダードッグと見られているが、ウォーレンは、勝利を手にするには誰も成し得なかった形でウシクを揺さぶる必要があると語った。
「狙うのはボディ、顔面、あらゆる箇所だ」とウォーレンは語り、デュボアが狙うべきポイントについての質問に答えた。「肘も腕もだ。ただ爆撃のように打ち込め。そのパワーを相手に感じさせるんだ。どこに当たるかなんて関係ない。ダメージを与えれば相手は身を守ろうとする。
ロッキー・マルシアノは相手の腕を叩き、骨折させるほどだった。とにかく打ち込め、パワーを体感させるんだ。相手に『こんなの食らったらたまらない、顔面に食らいたくない』と思わせることが重要だ。それがマルシアノやジョージ・フォアマンのやり方だった。」
デュボアが最後に放った実戦での一撃は、ジョシュアに対する5ラウンドでの鮮烈なKO勝利であり、今回も再びウェンブリーのメインイベントを務める。2試合連続での同会場ヘッドライナーは歴史的な快挙である。
ウォーレンはまた、デュボアのジョシュア戦の勝利が十分に評価されていないと語るが、それは1997年にジョー・カルザゲがクリス・ユーバンクを破ったときと同じ現象だと指摘する。
ウシクを破った場合も、同様の扱いを受けることになるだろうと彼は予想している。
「ジョー・カルザゲがユーバンクを破った時もそうだった」とウォーレンは続けた。「誰もがユーバンクの敗北を語るばかりで、次なる偉大なボクサーの誕生については語らなかった。結果的に、カルザゲは全員の中で最高の選手となり、他の誰も成し得なかったことをやってのけた。
だから、勝者こそが真の主役だ。ウシクが敗れたら皆がそのことを語るだろうし、それは当然だが、無敗で全ての相手を倒してきた選手を破ったダニエルこそが真の男になる。
この試合においてデュボアにとって重要なのは、彼がまったく知らない相手と戦うわけではないということだ。彼は2年前、正確には23か月前にウシクとリングを共有しており、何を期待すべきかを理解している。
この試合は実現が難しかったわけではない。両者ともに対戦を望んでいたのだから。誰かを説得して試合を組むという話ではなく、双方が自分たちの実力を信じてこの試合に臨んでいるという証なのだ。」